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<超高金利融資>「正規業者」看板悪用 実態ヤミ金、宮城県の監視逃れる

押収物を運び出す捜査員=15日午後5時40分ごろ、仙台市泉区南光台5丁目の共栄ファイナンス

 出資法違反容疑などで社長ら3人が逮捕された仙台市泉区の貸金業「共栄ファイナンス」は、宮城県知事登録という「正規業者」の看板で借り手を信用させた上、違法融資の実態を巧妙に隠して県の監視の目を逃れ続けた。県警は昨夏の家宅捜索で押収した同社の「裏帳簿」を切り札に摘発に踏み切った。
 「26年の実績があるから安心」「保証人、不動産担保不要」。同社のホームページには、借り入れ客を募るうたい文句が躍る。
 県警によると同社は融資の際、借り主名義の手形や小切手を作らせ、不渡りを出さないよう追加融資して借金を膨らませるなどしていた。不渡りが銀行取引停止などにつながる手形や小切手の性質を悪用した手口で、県警幹部は「実態はヤミ金だ」と断じる。
 取引記録が残らないよう現金を店舗で手渡したり郵送したりした上、実際の取引額を記入した資料はシュレッダーにかけ、証拠隠滅も謀っていたという。
 消費者問題に詳しい仙台市の弁護士によると、同社に不当利得返還請求訴訟を起こした借り主も複数いたが、多くは敗訴した。訴訟で同社が証拠提出した法定内利息での取引を示す「表帳簿」に比べ、借り主が借受額を書いたメモは証拠能力が乏しいと裁判所に判断されたという。
 同社に対し、県は登録更新に合わせ3年に1回、立ち入り検査し、1996年と2008年には抜き打ち検査も実施したが、帳簿がその場にないなどの理由で違法融資を確認できなかった。
 「グレーゾーン金利」撤廃など規制強化した改正貸金業法が10年に施行されて以来、県内の登録業者が高金利融資の疑いで摘発されたのは初めて。県商工金融課の担当者は「今後はきちんと指導や監督をし、警察と緊密に協力して再発防止に努めたい」と話した。


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2019年01月16日水曜日


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