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大槌町旧庁舎解体、18日着手 準備作業始める

旧庁舎で始まった時計などの取り外し作業

 岩手県大槌町の平野公三町長は15日、東日本大震災の津波で当時の町長や職員多数が犠牲になった旧役場庁舎の本体解体を18日に始めると発表。建物正面の掛け時計(直径約90センチ)を取り外すなど準備に着手した。
 18日は議場だった西側2階の外壁を壊し、内部に保管している建材類を搬出する。21日にも本格的な解体に着手し、2月中旬に建物全体の取り壊しを終える。
 旧庁舎を巡っては、解体差し止めを求めた住民訴訟で17日に盛岡地裁の判断が示される。原告の訴えが認められた場合の対応について平野町長は「(判決内容を)聞いてから考えたい」と述べるにとどまった。
 解体に向けた準備作業では、町職員だった長女=当時(26)=を亡くした小笠原人志さん(66)が見守る中、職員の生死を分けた屋上に通じるはしごの一部も取り外した。
 職員個々の死亡状況調査を町に要望していた小笠原さんは「はしごという重要な現場を保存せずに検証をできるわけがない」と批判した。
 町は、屋上のパラボラアンテナなどの撤去も進めて保管する方針。平野町長は「時計やはしごをどう活用し、どう震災を伝えていくのかを考えるのが大事だ」と話した。


2019年01月16日水曜日


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