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<河北文化賞>挑戦、振興、東北照らす 5個人に贈呈

第68回河北文化賞の受賞者。左から久道氏、冨田氏、今井氏、蛯名氏、堀切川氏=仙台市青葉区の仙台国際ホテル

 第68回(2018年度)河北文化賞の贈呈式は、河北新報創刊記念日の17日、仙台市青葉区の仙台国際ホテルで行われた。東北各界から約350人が出席し、受賞した5個人の功績をたたえた。
 宮城県対がん協会会長の久道茂氏(80)は、がん検診の評価手法の確立や住民啓発、精密検査結果の把握、自治体の報告まで、「宮城方式」と呼ばれる一貫した検診体系の普及に心血を注いできた。
 慶応大先端生命科学研究所(鶴岡市)所長の冨田勝氏(61)は、情報科学と生命科学を融合させた研究領域を切り開いた。唾液でがんを発見する技術や、人工合成クモ糸繊維の生産といった成果を出した。
 宮城県合唱連盟理事長の今井邦男氏(76)は、作曲家として多くの作品を発表。仙台市の混声合唱団「グリーン・ウッド・ハーモニー」の指揮者として、全日本合唱コンクール全国大会で最高賞を3回受賞した。
 産業技術総合研究所化学プロセス研究部門(仙台市宮城野区)首席研究員の蛯名武雄氏(54)は、東北の粘土から紙のように薄く、折ったり曲げたりできるフィルム「クレースト」の開発と工業化に成功した。
 東北大大学院工学研究科教授の堀切川一男氏(62)は、「ご用聞き型企業訪問」と名付けた独自の産学官連携スタイルを確立。共同開発でこれまで約160の製品を世に送り出し、地域産業の振興に貢献した。
 公益財団法人河北文化事業団の一力雅彦理事長(河北新報社社長)が本賞の賞牌(しょうはい)と副賞を贈った。
 受賞者の冨田氏が「脱優等生が創るニッポンの未来」と題して記念講演。「挑戦して、その結果失敗しても『ナイストライ』と拍手する文化がこの国に必要だ」と強調した。
 河北文化賞は東北の学術、芸術、体育、産業、社会活動の各分野で顕著な功績を挙げた個人・団体に贈られる。


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2019年01月18日金曜日


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