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<大槌町旧庁舎>強風で解体着手延期 住民団体は工事中断要望

町に解体中断を申し入れる高橋代表(中央)

 東日本大震災の津波で当時の町長と職員多数が犠牲になった岩手県大槌町で18日に予定していた旧役場庁舎解体工事の着手は、強風の影響で19日に延期となった。拙速な解体に反対する住民団体「おおづちの未来と命を考える会」の高橋英悟代表は、改めて町に工事の中断を申し入れた。
 高橋代表は解体差し止めを求めた住民訴訟の原告。訴えは17日、盛岡地裁判決で退けられたが「(解体判断が)拙速だった事実は変わらない。一度立ち止まって今後の防災などをしっかり話し合いたい」として町と職員遺族や町民の話し合いを求めた。
 解体する場合でも、追悼式典を開催するよう求めた。沢舘和彦副町長は「町長に伝えておく」と述べた。

◎将来に課題残す/東北大災害科学国際研究所の今村文彦所長の話

 被災した旧役場庁舎そのものを現地で見ることを通して、東日本大震災で何が起きたかを理解してもらうことが重要だ。大槌町内の人たちにはさまざまな考えや思いがあるのだろうが、広島市の原爆ドームも長い時間の議論を経て、現在のような形で保存されることになった。現時点の判断をもって、旧庁舎を解体するのは将来に課題を残してしまうことになる。


2019年01月19日土曜日


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