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福島の「今」宮城に発信 東北圏地域づくりコンソーシアム、避難者支援拡充へ情報紙月1回発行

原発事故被災地の実情を紹介している「いこい通信」

 東京電力福島第1原発事故の避難者支援などに当たる一般社団法人東北圏地域づくりコンソーシアム(仙台市)が、被災地に関する情報紙「いこい通信」を発行している。福島県浪江町が昨年3月で発行を終えたチラシを同名で復刊し、掲載する情報の対象を原発事故の被災地全体に拡大。避難者支援に生かしてもらおうと、宮城県内の自治体や関係団体に送っている。

 情報紙はA4サイズ。宮城県の補助事業を活用し、昨年9月から月に1回程度発行している。福島県からの避難者を支援する宮城県内の市町村、社会福祉協議会などに200部を送付している。
 第1号では宮城に暮らす福島の避難者が増えている現状を紹介。福島県内の市町村に対する独自の聞き取りを基に「避難者が2963人に上る」と説明。避難先は仙台市や宮城県南だけでなく県内全体に広がっていることも伝えた。
 第2号(11月)は避難指示区域の変遷をテーマにした。最新の第3号(12月)は2015年9月に避難指示が解除された福島県楢葉町の復興状況を解説。復興事業が進む一方、「コミュニティー再生、心の復興、産業の再生が課題」とつづった。
 コンソーシアムによると、宮城県内では原発事故避難者の実態把握ができていない。支援の必要性を共有するためにも「情報提供が必要」と発刊を決めた。
 年度内の発行継続は決まっており、今後は(1)避難に関する制度(2)被災地の復興状況(3)各県の避難者支援−をテーマにする予定だ。
 コンソーシアムの高田篤事務局長(45)は「福島からの避難者が『賠償金を持っているだろう』と言われ、宮城県内の災害公営住宅への入居を断られる例があった。避難者が不当な扱いを受けることがあってはならない」と説明。避難者と被災地の実情を知ることの重要性を強調した。


2019年01月20日日曜日


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