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震災後に飲酒量増5年連続で全国平均上回る 宮城県、対策強化へ

 東日本大震災を機に、宮城県内の酒類消費量が5年連続で全国平均を上回り、増加傾向にあることが県のまとめで分かった。アルコールに関する相談件数も急増している。県は、アルコール健康障害対策推進計画を初めて策定し、相談体制の強化や医療機関との連携などに乗り出す。

 県内の成人1人当たりの酒類消費量の推移はグラフの通り。2010年度までは全国平均を下回り、減少傾向にあったが、11年度に増加に転じた。
 12年度、85.4リットルで10年ぶりに全国平均を超過。13年度は88.3リットル(全国11位)まで増え、16年度は83.0リットル(13位)だった。
 16年の県民健康・栄養調査などによると、「毎日飲酒する」人の割合は18.3%で全国平均を1.0ポイント上回った。「ほとんど飲まない」は50.8%で、全国平均を1.4ポイント下回った。
 市町村や保健所に寄せられるアルコールに関連する相談件数も震災後に急増している。16年度は3853件で、09年度(1719件)の2.24倍に上った。仙台市を除く沿岸部での増加が顕著だ。
 県障害福祉課の担当者は「飲酒量が増える理由は個人で異なるが、震災に伴う生活状況の変化などによるストレスがあるのではないか」と推測。「被災地では見守り活動などの環境が整備され、相談件数も増加している」と指摘した。
 県は14年6月に施行されたアルコール健康障害対策基本法に基づく対策推進計画の策定作業を進める。期間は19〜23年度。昨年12月に示された中間案で、アルコール健康障害の発生、進行、再発の防止を基本方針に掲げた。
 生活習慣病のリスクを高める飲酒量(1日当たり男性日本酒2合以上、女性1合程度)を摂取する人の割合の低減、保健所や精神保健福祉センターの相談拠点の整備、専門医療機関の指定などを盛り込んだ。
 対策推進計画は3月にまとめる。同課担当者は「家族で悩みを抱え込まず、関係機関と連携した支援ができるようにしたい」と話す。


2019年01月22日火曜日


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