広域のニュース

東北の金融機関、資金洗浄対策強化 海外送金を制限、信金は共同で不正監視

東北の金融機関の担当者がマネロン対策を学ぶセミナーも開催された=昨年9月、仙台市青葉区

 犯罪組織への不正送金に対する監視が国際的に厳しくなる中、マネーロンダリング(資金洗浄)対策を強化する動きが東北の金融機関でも広がっている。地方銀行が海外への現金送金の停止や取り扱い店舗の限定に着手したほか、信用金庫は共同で不正送金の監視を始めた。サービスを維持しつつ、リスクを回避する対応を模索している。
 七十七銀は2018年12月、店舗に持ち込まれた現金や、現金が入金された直後の預金口座からの海外送金に原則応じないと発表した。現金は出どころを確認することが難しく、リスクが高いと判断した。
 海外送金する顧客には理由や相手との関係について詳しい説明を求める。国際業務課の担当者は「外国人留学生や技能実習生、海外に販路を持つ取引先が増えており、海外送金のニーズはある。確認に時間がかかるケースも出るが、説明を尽くしたい」と話す。
 ブラジル向けの送金サービスが好調な大東銀(郡山市)など一部を除き、東北の地銀の大半は18年11月までに現金の海外送金を停止した。
 青森銀は19年1月、海外送金の取り扱い店舗を75店から10店に絞り込んだ。秋田銀は2月以降、8支店と1出張所で取り扱いをやめる。
 きらやか銀(山形市)は全ての海外送金を停止する方針。個人は昨年末で取り扱いをやめ、法人は19年3月末で終了する。事務課の担当者は「海外送金の利用者は年々減少し、理解を得ながら段階的になくすことになった」と説明する。
 マネロン防止策を巡っては金融庁が18年2月、ガイドラインを制定し実効性のある対策を義務化。対策の国際組織「金融活動作業部会(FATF)」の審査が19年にあり、政府は不十分と指摘された前回審査(14年)からの挽回を目指す。
 審査は、メガバンクより海外取引に不慣れで、対策が緩い地方の金融機関が標的になるともされる。
 東北の全27信金は18年10月、終日無休の振り込みが可能になったのを受け、共同出資するしんきん総合サービス(仙台市)が夜間と休日に不正送金を監視することにした。振り込め詐欺被害も含め警察などの要請があれば、預金口座凍結を代行する。
 主導した東北地区信用金庫協会の担当者は「将来的には24時間送金が普通になる。万が一にも口座を悪用されないよう共同で体制を整備した」と強調する。


関連ページ: 広域 経済

2019年01月22日火曜日


先頭に戻る