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<いじめ母子心中>「しにたいよ」とつづった手紙、学校は昨夏把握 重大事態と捉えず

 仙台市泉区で昨年11月、寺岡小2年の女児(8)へのいじめを苦に母親が女児と無理心中したとみられる事件で、市教委がいじめ防止対策推進法上の「重大事態」と同等の調査を続けている。女児は昨年7月ごろから「死んでしまいたい」と両親に訴え、手紙に思いをつづっていた。元校長らから「夏の段階で重大事態と捉えて対応すべきだった」との声が上がっている。
 いじめ重大事態の調査に関する文部科学省のガイドラインは、児童生徒の生命や心身に重大な被害が生じた疑いがある場合、学校は調査を始めると規定。被害の深刻化を避けるため、疑いが生じた段階で動き始めるよう求める。
 父親によると、経緯は表の通り。女児は昨年7月7日に「死んでしまいたい」と吐露。8月24日には「しにたいよ」と手紙に書いた。文部科学省の担当者は「手紙は、心身の苦痛が大きいことを示す一つの根拠になる」と指摘する。
 手紙は、同24日のうちに両親が校長に手渡したという。母親は9月14日、市教委の教育相談室に「いじめがなければ、自殺したいと思うほど追い詰められない」と訴えた。学校と市教委は9月までに、女児が死を意識していることを把握したとみられる。
 市教委幹部は「市内で相次いだ、いじめなどによる自死事案と異なり、いじめと事件の関連性を早計に決められない。まずは重大事態と同等に位置付け、しっかり調査する」と言う。
 重大事態と判断しなかったことに批判的な意見もある。ある市議は「重大な被害が生じた疑いは十分にあり、疑いを知った段階で調査すべきだった」と強調。県内の元小学校長は「手紙は決定的。『死にたい』と発言した時点で深刻に受け止めた方がよかった」と語った。


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2019年01月25日金曜日


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