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<東日本大震災>宮城県、南三陸の防潮堤工事で設計ミス 海側に10mずれ、住民の指摘で発覚

防潮堤工事が中断している宮城県南三陸町の現場

 東日本大震災で被災した宮城県南三陸町志津川で県が進める防潮堤工事で、設計ミスがあったことが24日、分かった。地元住民と合意した場所から海側に最大10メートルずれ、保全する計画だった干潟に影響が出かねない状態だった。県はミスを認めた上で関係者に陳謝、合意した設計に修正する。

 ミスが見つかったのは、津波で被災した旧松原公園周辺に建設する全長294メートル、高さ8.7メートルの防潮堤。近くには震災後に復活した干潟があり、地元高校生の調査で多様な生物が発見されている。
 干潟の保全を求める住民団体「志津川地区まちづくり協議会」の要望を受け、県は2015年8月、防潮堤の一部を当初案より陸側に約30メートル移すことで合意していた。県は19年度中に工事を終える計画だった。
 工事用の仮設道路を整備する土砂の投入が15日に始まり、16日に町を通じて住民が「干潟に土砂が投入されている」と県気仙沼地方振興事務所に相談。現地確認で、防潮堤の詳細設計の段階で合意後の位置から海側にずれていたことが判明した。
 県は工事を中断し24日、協議会の関係者らに事情を説明した上で陳謝した。同事務所水産漁港部の軽部義行技術次長は「落ち度は県側にあり、責任を痛感している。当時の担当者を含めて関係者の聞き取りを行い、原因を究明する」と話した。
 防潮堤を巡っては、気仙沼市で県が誤って計画より22センチ高く施工して問題となった。協議会の及川渉会長(37)は「工事が進み、取り返しのつかないことにならなくてよかった。県は再発防止に努めてもらいたい」と話した。


2019年01月25日金曜日


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