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<高校再編案>大崎地区東部の松山・鹿島台商・南郷の3校統合へ 宮城県教委が方針

 宮城県教委は25日、生徒数の減少を背景に大崎地区東部ブロックで検討している高校再編について、松山、鹿島台商、南郷の3校を統合し、職業系の専門学科で構成する職業教育拠点校を新設する方針を明らかにした。検討対象だった涌谷、小牛田農林の両校は現在の学科を維持し、単独で存続する見通し。
 大崎市と涌谷、美里両町の行政、教育関係者ら約20人でつくる検討会議(座長・高橋剛彦県教育次長)の第4回会合で再編案を提示した。県教委は新設校の規模を1学年4〜5学級と想定。松山の2学級、鹿島台商の3学級、南郷の2学級を合わせた7学級から、2〜3学級減らす考えだ。
 拠点校に設置する専門学科は松山の家政科、鹿島台商の商業科、南郷の産業技術科の3学科を踏襲する一方、社会的ニーズに基づく学科の新設も検討する。普通科は設けない方針。
 立地については3校の既存校舎の活用だけでなく、新設も視野に検討する。新設の場合、検討開始から開校まで7年程度かかるとの見通しも示した。
 涌谷は現在の普通科を維持した上で、福祉に関する学びの在り方を検討する。
 県立高校将来構想審議会が昨年11月に県教委に答申した次期構想(2019〜28年度)で、適正な学校規模を1学年4〜8学級とする目安を示した。今回の統合対象となった3校はいずれも4学級未満で、定員割れだった。
 高橋教育次長は「今回示した枠組みを基に議論を進めたい。学校や地域の思いを聞き、制度設計に着手したい」と話した。

◎各校関係者「統合やむなし」 立地など論点に

 大崎地区東部ブロックの高校再編を巡る検討会議で25日示された松山、鹿島台商、南郷の3校統合案。各校の関係者は「やむなし」「出るべくして出た案」と冷静に受け止めた。歴史と特色のある高校の存続を望みながらも、生徒数の減少にはあらがえない格好だ。
 検討会議には各校の校長や同窓会長が参加。「立地場所」「学科」「統合の枠組み」が主な論点となった。
 立地では、敷地面積約11ヘクタールと既存3校で最も広い南郷高を活用する案が出た。新校舎を建設する場合はJR鹿島台駅東側を求める意見があり、三浦義雄鹿島台商高校長は「鉄路を使った通学で仙塩地域の生徒を取り込める」と期待した。
 県北の産業を生かした新たな学科も提案され、酒やみそ、しょうゆなどの製造を学ぶ「醸造科」、農作物の栽培から料理までを行う「調理科」が挙がった。
 各校関係者は「3校統合が基本」(県教委)という枠組みに懸念を抱く。徳能順子松山高校長は「少子化が進み、何十年後にも同じ議論が出るのでは」と不安視。県教委が示す1学年4〜5学級を拡大した受け皿の整備を望む。
 これまで、各校は独自の取り組みと地域連携で歴史を育んできた。佐藤善則南郷高校長は「今後、異論も出るだろう。だが、中学生に選ばれる学校にするため、培った魅力を生かした前向きな議論にしたい」と話した。


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2019年01月26日土曜日


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