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<杜の都のチャレン人>弾く楽しみシニアに

優しい笑顔を浮かべ、シニア世代にマリンバを教える誉田さん(右)=多賀城市のマンション

◎東北初の「脳トレ」マリンバ教室を開く 誉田広耶さん(35)

 シニア向けのマリンバ教室を昨年11月に開講した。仙台市内などに会場を設け、同市内外に住む60〜80代の男女11人の生徒たちを、1カ月に1〜2回指導している。
 1月半ば、自宅のある宮城県多賀城市であった教室には男女2人の生徒が参加していた。「1、2、3、4」。両手に持ったマレット(ばち)で木製の音板をリズミカルにたたいていく。「いい感じですよ」「互いの音が聞こえていますか」。1回り以上年かさの生徒たちを励ますように、笑顔で呼び掛け続ける。楽器に向かう2人は徐々に上気し、口元がほころんでいった。
 「楽器の演奏は脳にいい刺激を与えるという研究があるんです」と話す。マリンバを演奏するには左右のマレットを別々に動かし、しっかりとバランスの取れた姿勢を保たなければならない。グループレッスンで、生徒同士のコミュニケーションも期待できる。「何より演奏を楽しんでほしい」と顔を輝かせる。
 「4本のマレットをばらばらに動かすのが格好いい」と高校時代にマリンバの演奏を始めた。米国留学で研さんを積み、帰国して程なく東日本大震災が発生。仲間のマリンバ奏者と共に被災地に出向いての演奏を続けている。
 災害公営住宅の集会所などで演奏をすると、大勢の高齢者が集まってくる。「自分でも意外なほどに盛り上がるんです。話を聞くと、『自分のことは自分でして、子や孫に迷惑は掛けたくない』という人が多い。彼らの手助けをしたい」とシニア向け教室開講のきっかけを語る。
 「マリンバを通じて、純粋に音楽を楽しんでもらいたい。人前で楽器を弾く楽しみも知ってほしい」と生徒たちに期待を掛ける。彼らと共に、福祉施設などへ出掛けて演奏できる日が、今から楽しみでならない。(也)

 [ほんだ・ひろや] 1983年さいたま市生まれ。山形大教育学部音楽文化コース、米国・ボストン音楽院でマリンバを学ぶ。シニア向けマリンバ教室は1回1時間で受講料2500円。無料体験会を3月13日午後1〜5時、仙台市宮城野区文化センターで開く(要予約)。連絡先は090(2887)0427。


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2019年01月26日土曜日


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