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<磐城高箸>山あいの廃校、割り箸工場で再生 レトロな木造校舎に全工程を移転、見学もOK

工場を移す廃校校舎と、商品の割り箸を持つ高橋社長

 福島県いわき市産の杉の間伐材などで高級割り箸を生産する磐城高箸(いわき市)が、買い取った同市田人町の廃校校舎に工場を移転し、2月にも操業を始める。山間部の歴史ある建物を生かして間伐材の活用と林業再生を目指し、地域の交流人口拡大にも一役買う。
 移転先は田人二小南大平分校の校舎。分校は児童減少などで2010年度で休校、13年度で廃校となった。古い部分は1927年建築の木造平屋で、全体の面積は約597平方メートル。廃校を再生、活用する市の公募に応じた同社が18年に取得し、耐震改修などを進めた。
 磐城高箸は10年創業。同市川部町に作業所を置き、丸太を仕入れて乾燥、加工して割り箸を生産する。丸みを帯びた形が美しい24センチの利休箸が主力だ。
 価格は1膳50円以上と通常の50倍を超えるが、企業やイベントの販促品や記念品として引き合いがある。東日本大震災の被災3県の杉を使う3膳セット「希望のかけ箸」はヒットした。
 新工場に箸生産の全工程を移すほか、一部工程を外注していた鉛筆の一貫生産にも乗り出す。工場見学を受け入れ、レトロな雰囲気を生かして産業観光を担う施設も目指す。校舎の一部は、住民らの交流スペースとして活用する。
 改修費の一部はインターネットで資金を募るクラウドファンディングで調達する計画。専用サイト「レディーフォー」で2月12日まで募集する。目標額は350万円。
 高橋正行社長(45)は神奈川県出身。起業したいわき市は、林業に携わった祖父が暮らしたことのあるゆかりの地。「山あいに生産拠点を置き、多くの人に丁寧なものづくりを見てもらうことで、国産材の活用と持続可能な森づくりへの関心を高めたい」と話す。


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2019年01月28日月曜日


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