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<トヨタ>全面改良「ヴィッツ」岩手で製造へ 東北のメーカーに好機

トヨタ自動車東日本岩手工場で製造されているヴィッツ

 トヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)は主力小型車「ヴィッツ」を全面改良し、12月に同社岩手工場(岩手県金ケ崎町)で製造を始める。新型車への切り替えは、地場の部品メーカーにとって新規参入や取引拡大のチャンスとされ、東北の自動車産業の期待が高まっている。

<拠点は4割増>
 ヴィッツは豊田自動織機長草工場(愛知県大府市)から移管され、昨年10月に岩手工場で製造を開始した。初代は1999年に発売され、現行モデルは3代目。2010年の発売以降、部分改良を重ねてきた。
 宮城の自動車部品製造業者は「現行モデルの部品は既に中部のメーカーとの取引があり、生産移管されても東北のメーカーにメリットが少なかった」と指摘。「全面改良によって1次メーカーをはじめ2次、3次と仕事が入る」と期待する。
 トヨタ東日本が12年に発足して以降、東北にある1次、2次メーカーの拠点は5年間で4割増えた。みやぎ自動車産業振興協議会(仙台市)によると、11〜17年度の部品などの新規受注は計318件。同社は原価削減のため、新車投入や既存車種の全面改良のたびに地元調達を増やしている。

<採用を活発化>
 一方、18年に12万台以上が売れ、トヨタ東日本の看板車種である小型ハイブリッド車(HV)「アクア」との競合は不安要素だ。部品を納入する東北のメーカーも多い。
 別の宮城の業者は「ヴィッツにも多くの地元業者が参入するだろう」と予想した上で「既に業者の生産ラインの多くをアクアの部品が占めている。価格帯が同じヴィッツと販売面で食い合いになり、アクアの部品の生産量が減るのではないか」と話す。
 人手不足も懸念される。金ケ崎町に隣接する北上市には、半導体大手の東芝メモリ(東京)が20年の製品出荷を目指して工場建設を進め、採用活動も活発化させている。
 岩手の業者は「岩手県南部から宮城県北部にかけて半導体や自動車関連の設備投資が活発化している。ヴィッツの新型車の部品を受注する地場メーカーは、製造を円滑に進めるために早期に人材を確保する必要がある」と強調する。


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2019年01月29日火曜日


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