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<仙台市>新年度予算案、中心部活性化の視点を色濃く 問われる市長の実行力

 仙台市の郡和子市長にとって2回目となる新年度当初予算案は、市中心部活性化の視点を色濃く反映させた。前面に打ち出したのは、経済活性化の舞台となる都心の機能強化。東日本大震災からのポスト復興を見据え、地場中小企業の成長促進や首都圏への人口流出対策などに掛ける意気込みがにじむ。
 教育・福祉など人づくりに重点を置いた2018年度予算から、新年度は「復興の次のステージに力強く前進していく」(郡市長)ため、経済活性化や交流人口拡大などまちの活力向上に力点を移した。
 経済波及効果が大きく、企業の利用が多いと見込まれる次世代型放射光施設の整備を控え、オフィスビルのニーズ調査を始める。市中心部はオフィス空室率が低いのが現状で、企業誘致の障害になっているからだ。
 市役所本庁舎建て替えを契機に定禅寺通活性化などを進め、周遊性や都市ブランドの向上も図る。郡市長が「投資が入りやすい仕組みを考えたい」と言うように、仙台の都心を投資の受け皿にする発想だ。
 震災で都市再生を後回しにせざるを得なかった焦りもうかがえる。
 今秋にはかさ上げ道路が完成し、ソフト事業を除き、復興事業がほぼ完成する。全国では多くの都市が中心部の空洞化対策や再開発を進めてきた。追い付くのは容易ではない。企業や人材の誘致などで激しい都市間競争が待っている。
 都心再構築を掲げるが、エリアの将来像はまだ見えない。市の次期総合計画(21〜30年度)の議論が始まった。経済界や市民と危機感を共有し、実効性ある青写真を描けるか。郡市長の実行力が問われる。(解説=報道部・横川琴実)


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2019年01月30日水曜日


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