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<宮城県警>採用試験を年2回に 併願可能により、東北他県警には人材流出懸念の声も

警察官志望の学生らに、宮城県警の業務内容を説明した県警察学校オープンキャンパス=昨年11月10日、宮城県名取市の県警察学校

 宮城県警は新年度、大卒程度が対象の警察官採用試験を従来の年1回から年2回に増やす。東北6県警はこれまで年1回、同じ日に採用試験を実施してきたが、試験機会を増やして受験者数の減少に歯止めをかけるのが狙いだ。一方、大都市・仙台を抱える宮城との併願が可能になることで、他の5県警には人材流出を懸念する声もある。
 宮城県警が年2回実施するのは、大卒程度が対象で採用者数全体の約6割を占める「警察官A」の採用試験。1次試験(教養、論文)を5月と9月にする。東北6県警は併願による合格者の辞退を減らそうと、毎年7月の同一日に1次試験をしていた。
 宮城県警が「紳士協定破り」に踏み切る背景には、深刻な受験者の減少がある。
 宮城県警の警察官B(大卒程度以外)を含めた2018年度の受験者数は、過去最低の767人。10年前(09年度)に10.4倍だった競争倍率は18年度に4.8倍まで激減した。少子化に加え、景気回復で採用が活発な民間企業に学生が流れる状況が続く。
 県警の採用担当者は「優秀な人材を確保するには一定の競争倍率が必要。受験機会が増えることは警察官志望者にもメリットになるはずだ」と説明する。
 ただ表の通り、受験者減に悩むのは他県警も同様だ。宮城を除く5県警は19年度も7月に同一日程で1次試験を実施する予定だが、大学の多い宮城県で学生時代を過ごした受験者も一定数いる。
 とりわけ、宮城に隣接する県警の採用担当者は複雑な思いで受け止める。福島県警の担当者は「地理的に近いので多少の影響はあると思う」と宮城への流出に気をもむ。山形県警の担当者は「山形を併願する受験者もいるだろうし、メリットとデメリットの両方がある」と話す。
 青森県警の担当者は、試験日程が県警ごとに異なり併願できる警察官Bで岩手県北出身者が多く受験している点を挙げ「隣県ほど大きく影響を受けるのではないか」とみる。


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2019年01月30日水曜日


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