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<七ヶ浜・ノリ重油被害>船会社、会合を突如欠席 「不誠実」と生産者激怒

ノリ生産者を前に、立って事情を説明する(奥左から)船会社の海事鑑定人と県の担当者2人

 仙台港でコンテナ貨物船から重油が漏れ、宮城県七ケ浜町のノリ養殖が今季の生産を中止した問題で、町内で31日に予定された県漁協七ケ浜支所の生産者と船会社、県による初会合が、船会社からの突然の欠席連絡で流れた。一刻も早いノリの回収や養殖いかだの撤去を願う生産者は「不誠実だ」と激怒。今後への不安や動揺が広がっている。
 会合は、補償交渉に先立ち、2次汚染防止のため養殖いかだ撤去などに道筋をつけようと、県が船会社の井本商運(神戸市)の出席を前提に設定した。
 会場の町水産振興センターには、船会社側に委嘱された海事鑑定人と県の担当者が来訪。午前10時の開会前に海事鑑定人が「10分ほど前に船会社の代理人(弁護士)から欠席の連絡があった」と説明し、協議内容を持ち帰って船会社が対応を検討する旨を伝えて頭を下げた。
 船会社との対話や謝罪を求めて集まった生産者約40人からは「ばかにしているのか」「こっちは命が懸かっているんだ」「物事が進まない」などと怒号が次々飛んだ。県への不満の声も上がった。進展が見込めないため、支所側がやりとりを約10分で打ち切った。
 ノリの成長に伴い撤去作業や費用の負担は増す。佐々木一仙支所長は「今日の会合で船会社とノリ回収や養殖いかだ撤去の方法や日程を決め、来週からの撤去を考えていた」と明かす。支所の寺沢春彦運営委員長は「こちらですぐ撤去を進めたいぐらいだ」と憤る。
 事故調査担当として臨んだ海事鑑定人は「代理人と相談し、法にのっとり対応したい」と述べた。県仙台塩釜港湾事務所の及川和成所長は「困惑している。当事者に来てもらわなければ話にならない。知事に報告し、何ができるか対応を考えたい」と話した。
 この日は水産庁の職員3人も現地を訪れ、支所幹部に被害状況を聞いた。


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2019年02月01日金曜日


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