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<われら平成元年組>(2)宮城県庁舎/機能性上がった3代目

宮城県行政の司令塔となる庁舎=仙台市青葉区

 31年にわたった「平成」が間もなく幕を下ろす。この間、社会は大きな変革を遂げ、5月には新たな元号を迎える。1989(平成元)年という節目に誕生し、時代の荒波を乗り越えてきた仙台圏の施設、団体などにスポットを当て、それぞれの歩みを振り返る。

 地上18階、地下2階。高さは89.8メートル。宮城県政の司令塔となる県行政庁舎は1989(平成元)年5月、3代目の庁舎として完成した。現在は県教委事務局などを含めて2582人の職員が働いている。
 31(昭和6)年完成の旧庁舎は老朽化が進み、78年の宮城県沖地震で打撃を受けた。耐震性確保と情報化社会への備えとして84年に建て替えが始まった。
 総工費は約253億円。全国の自治体に先駆けてインターネット回線などを整備した。電源にも気を配り、全室でパソコン業務が可能になった。
 県北部土木事務所の佐藤広喜技術副所長(58)は、82年発足の県庁舎建設室で建設に携わった職員の一人。「時代を先取りした構造にした」と振り返る。
 機能性は向上したが、失ったものもあった。赤れんが造りで、モダンさと温かみを兼ね備えた旧庁舎に比べ、ベージュ色のビルはどこか無表情に映る。村井嘉浩知事(58)も「無機質に見えて仕方なかった」と語ったことがある。
 庁舎を身近に感じてもらおうと、完成の年から1階ロビーで月1回の県民コンサートが行われている。開催は350回を数えた。親子で足を運べるよう1階にはキッズルームもある。最上階には障害者施設運営のレストラン。県産食材を使った料理が売りだ。
 「誰でも立ち寄れる、開かれた県庁であり続けたい」と県管財課の戸引崇課長(57)。間もなく迎える新時代に、庁舎はどんな表情を見せるのだろうか。(報道部・近藤遼裕)

[メモ]宮城県庁舎は延べ床面積約6万5000平方メートルで、知事部局の7部1局や県教委事務局などが入る。完成当初の知事部局は8部1局だった。隣接する県議会棟は1986(昭和61)年5月、警察庁舎は92(平成4)年3月にそれぞれ完成した。


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2019年02月05日火曜日


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