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<福島第1・2号機>東電接触調査 小石状のデブリ動く 取り出しへ前進

装置の「指」でつかんだデブリとみられる小石状の堆積物(中央)。持ち上げて動かすことができた(東京電力提供)

 東京電力は13日、福島第1原発2号機の原子炉格納容器内部で、溶融核燃料(デブリ)とみられる堆積物の接触調査を初めて実施した。小石状の堆積物は調査装置でつかんで持ち上げることができ、搬出できる可能性が高まった。
 ただ、これまでの調査で粘土状に見えていた堆積物は動かすことはできず、今後の取り出しでは複数の機器を使い分ける必要があることが判明した。
 調査は格納容器内部に通じる貫通部から最長15メートルに伸びるパイプを挿入。先端からつり下げ式の調査装置を格納容器底部に降ろした。遠隔操作で動く2本の「指」で6カ所の堆積物を挟んだところ、小石状の4カ所と構造物とみられる1カ所は数センチ持ち上げて位置を変えられた。持ち上げた後に崩れることもなかった。
 一方、粘土状に見えていた1カ所は「指」でしっかり挟めなかった。接触場所に傷が見られず、実際には粘土状ではなく一定以上の硬さがあると考えられる。
 東電は「デブリ取り出しのツールは複数必要で、単につまみ出すだけではないということ。調査結果を踏まえて必要な機械を開発する」と説明した。
 調査は8時間、前後の準備などを合わせて10時間かかった。格納容器内部の放射線量や温度、底部以外の場所で実施した接触調査の結果などは近く公表する。調査中に放射性物質の漏えいは確認されなかった。
 東電は2019年度、上期に1号機、下期に2号機でデブリの少量採取を実施。同年度に本格的な取り出しの初号機を選ぶ方針で、2号機が有力視される。実際の取り出しは21年に始める予定。

[溶融核燃料]2011年3月に起きた東京電力福島第1原発事故で、原子炉が冷却できなくなり溶け落ちた核燃料。デブリとも呼ばれる。原子炉内にある金属の構造物のほか、コンクリートなどが溶けて混ざっているとみられるが、性状や、どこにどれだけあるかなど詳しいことは分かっていない。2号機原子炉格納容器の底部で確認された小石状の堆積物は、炉心溶融を起こした1979年の米スリーマイルアイランド原発事故のデブリとも似ており、東電はデブリとほぼ断定している。


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2019年02月14日木曜日


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