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<自動運転車>過疎に光「常時走ってくれると助かる」

 「ハンドル操作はしてないよ」。運転手役の男性(74)が両手を上げてアピールしてくれた。今月上旬まで、国土交通省が豪雪地帯の秋田県上小阿仁村で実証実験を行っていた自動運転車に体験乗車した。
 7人乗りの車が、道路に敷設した電磁誘導線の磁力を感知して進む。タイヤにチェーンが巻かれているため揺れは大きく、乗車中にメモを書くのも一苦労だった。一方で小回りが利き、村役場入り口のスロープを上がって玄関まで行ける。乗り込んだ高齢者は「常時走ってくれると助かる」と口々に話した。
 実験は道の駅を拠点に昨年12月9日に始まり、予定を1週間延期して今月8日まで続けられた。村内での実験は一昨年12月に続く2回目。今回は期間が長く、乗車料金を20円に設定するなど実用化を見据えた。
 県のまとめによると、村の高齢化率は54.4%(2018年)と県内で最も高い。運転手役の男性も「これから足腰が弱くなると心配だ」と懸念を漏らすように、高齢者の外出手段の確保が悩みだ。
 車内には子どもの絵が飾られ、親しみを感じた。先端技術の印象から都市部が似合いそうな自動運転車だが、中山間地の集落を時速10キロ程度で走るのも悪くない。次は実験から一歩踏み出すことを期待している。
(秋田総局・渡辺晋輔)


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2019年02月17日日曜日


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