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<原発再稼働住民投票>13年否決の新潟県議会「意義あった」「時期尚早」 割れる評価

新潟県の東京電力柏崎刈羽原発。再稼働を巡り、市民団体が住民投票条例制定を直接請求した

 東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働の是非を問う住民投票に関連し、村井嘉浩宮城県知事は21日に条例案を県議会に提出する。原発を巡っては、東京電力柏崎刈羽が立地する新潟県でも市民団体の直接請求を受けて条例案が出され、2013年に否決された経緯がある。「意義はあった」「時期尚早だった」。審議に当たった県議らの評価は今でも割れている。(報道部・樋渡慎弥)

<条件付きで容認>
 新潟県議会(定数53)の審議経過は表の通り。実質的な審議は特別委員会で行われた。正副議長を除く全議員が委員となった。
 自民党(33人)、旧民主党(6人)の会派代表が質疑に立ち、無所属と5会派の計10人が泉田裕彦知事(当時)の考えをただした。本会議と特別委の審議時間は計約8時間半だった。
 泉田知事は投票実施時期など6項目の課題を挙げて条例案の修正を求めた一方、意見公表後に出した文書で「課題が修正されれば県民投票を実施すべきだ」と条件付きで認めていた。
 野党会派などの7人は最終段階で修正案を提出。知事の意見を踏まえ、投票期日について「条例施行から90日以内」とした条文を「再稼働の是非を判断する前に知事が決める」と改めたほか、知事が原発の安全性が不十分と判断した場合、投票結果は効力を持たないとも記した。
 社民党系の旧社会民主県民連合(2人)の小山芳元・県議(70)は修正案について各会派への説明に奔走した。「投票実現のため多少修正してでも多くの賛同を得たかった」と振り返る。
 市民団体が集めた有効署名は6万8353人。「議会が県民の意見をくんでくれないという不満があった」。今でも直接請求の意義はあったと感じている。

<賛成わずか7人>
 最終日の採決には議長と病欠の自民1人を除く計51人が臨んだ。条例案、修正案とも反対44人、賛成7人で否決した。反対は自民31、旧民主6、公明1、無所属6。賛成は社民2、共産1、無所属4だった。
 旧民主は本会議で「投票実施の場合、結果が(多方面に影響し)混乱を招きかねない」と表明。臨時会前に会派全員が本音で話し合うために1泊2日の合宿を開き、深夜まで議論を重ねるなどして何とか意見集約にこぎつけた。
 同会派の高倉栄県議(47)は「直接、間接の民主主義の在り方について議論を深めるべきだった。市民団体の動きは一足飛びだった」と指摘。自民党県連の政調会長だった早川吉秀県議(78)は「東京電力福島第1原発事故の原因について国は何も示していなかった。住民投票自体、時期尚早だった」と語った。


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2019年02月17日日曜日


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