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<東日本大震災>旧中浜小前に伝承広場 震源地の方向や距離示す日時計モニュメント設置へ

日時計のモニュメントを設置する広場のイメージ図
旧中浜小の被災状況を聞く参加者ら

 宮城県山元町教委は、東日本大震災の遺構として整備する旧中浜小校舎前に、モニュメントとなる日時計の広場を設置する方針を決めた。2019年度に実施する校舎改修と並行して工事する。方角の指標にもなる日時計で震源地の方向や距離などを示すとともに、見学者が多様な視点で震災を捉えることができる場になるよう目指している。

 計画では、震災時に救助ヘリコプターが発着した校庭跡に、直径8メートルの広場を設ける。金属製の日時計の針を、文字盤にあたる広場に設置する。
 1989年の校舎建設時に、津波と高潮対策として実施された敷地のかさ上げ高1.5メートルを実感できるよう、広場周辺で同じ高低差をつける。
 旧中浜小では震災当時、児童や住民ら90人が鉄筋2階の校舎屋上にあった倉庫に避難した。津波は2階の天井付近にまで押し寄せ、敷地をかさ上げしていなければ、屋上まで浸水していた可能性が高い。
 町は主に復興交付金を活用し、2019年度一般会計予算案に、校舎改修とモニュメント広場整備費など関連予算計約4億6000万円を計上する方針。校舎内部に順路を設け、一部を公開する。工事完了は19年度、展示開始は20年度を予定している。
 町教委の担当者は「震災を自分自身のこととして捉えるきっかけになる場所にしたい」と話す。

◎石巻の団体が旧中浜小視察 伝える使命を再確認

 東日本大震災の伝承活動に取り組む個人・団体の連携組織「3.11メモリアルネットワーク」(石巻市)の視察研修会が17日、山元町の旧中浜小であった。
 震災時の中浜小校長で「やまもと語りべの会」の井上剛さん(61)が案内。「山元町は過去にも津波被害があり、それを伝える石碑もあったが、犠牲を防げなかった。被災者の私たちは伝えていく使命を再確認しなくてはならない」と訴えた。
 メンバーら約30人が参加し、町防災拠点・山下地域交流センター(つばめの杜ひだまりホール)の設備なども見て回った。視察を通し感じたことを語り合う意見交換会も開いた。


2019年02月18日月曜日


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