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<震災8年>被災地首長アンケート 大半が復興庁機能「存続を」、帰還進まぬ福島 権限強化など求める

 2年後の2021年3月に廃止される復興庁の後継組織や在り方を巡り、東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県の42市町村長の多くが、ワンストップで要望に対応できる体制の存続を望んでいることが首長アンケートで判明した。東京電力福島第1原発事故の影響が大きい福島県の市町村長からは、復興を先導する強力な組織を求める切実な声が上がった。

 政府は復興庁廃止後の体制について、市町村の意見を踏まえて3月に閣議決定する。河北新報社は政府の意見集約のタイミングに合わせ、アンケートで「ポスト復興庁」の在り方を自由記述で尋ねた。
 意見を寄せた39人の大半が復興事業を統括する組織の継続や、被災地の課題に即応できる体制の存続を求めた。
 塩釜市の佐藤昭市長は「被災地の事情で復興事業が予定より遅れる可能性がある。省庁を横断する窓口機能を持つ組織が望ましい」と主張。岩手県大槌町の平野公三町長も「復興の完遂に向け、切れ目のない体制が望ましい」と回答した。
 復興事業の減少に伴い、復興庁の縮小や廃止は「やむを得ない」との声もある。宮城県山元町の斎藤俊夫町長は「残る復興事業の数は少ない。各省庁での対応が適当と考える」と答えた。
 住民の帰還が進まない福島県の市町村長は、復興促進のため権限の強化や十分な予算確保を要求した。
 広野町の遠藤智町長は「復興・創生期間後も住民の帰還促進や生活再建などが課題になる。復興財源の確保のための組織を求めたい」と強調。楢葉町の松本幸英町長は「新たな機関を双葉地方に置くことを望む」と求めた。
 アンケートでは復興庁の評価についても聞いた。「適切」29%(12人)、「ほぼ適切」69%(29人)で、98%(41人)がプラスに評価した。名取市の山田司郎市長は「被災地が求める交付金や各種支援におおむね対応していただいている」と感謝の思いを記した。


2019年02月19日火曜日


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