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青森県予算6650億円 公共事業費など増加 新年度

 青森県は19日、2019年度一般会計当初予算案を発表した。総額6650億円で、前年度当初比を20億円(0.3%)上回り、4年ぶりの増加となった。国のインフラ緊急対策に関する公共事業費や10月の消費税増税に伴う社会保障関係費が増えたため。予算案は21日開会の県議会2月定例会に提出する。
 県の新たな基本計画「『選ばれる青森』への挑戦」(19〜23年度)関連は、計509事業で、310億円を充てた。成果が出ている農林水産業と観光を一層強化し、人口減少などの課題に対応する。
 農林水産分野では、県産米「青天の霹靂(へきれき)」のほか、おうとう「ジュノハート」など新たなブランドでも全国的な認知度向上を図る。県産品の東アジア輸出を拡大するため、PRの強化や県内企業の後押しをする。
 観光分野では、好調な訪日外国人観光客(インバウンド)の誘客強化を続ける。県内の食と自然を組み合わせ、滞在型の新たな観光モデル構築にも取り組む。
 北海道、青森、岩手、秋田の4道県の「北海道・北東北の縄文遺跡群」に関しては、世界遺産登録に伴う観光客の増加を想定し、受け入れ態勢を強化する。
 歳入のうち県税は2.4%減の1415億円を見込む。法人関係税や地方消費税が減る見込みのため。核燃料物質等取扱税は3.3%減の193億円で、6年ぶりのマイナスになった。
 地方交付税は2.4%増の2117億円、県債発行額は6.7%減の628億円。県債残高は19年度末で1兆680億円の見通し。財源不足を補う基金取り崩し額はゼロだった。

◎農水・観光「外貨獲得」積極姿勢

 【解説】青森県の2019年度一般会計当初予算案は、県の新たな基本計画に基づく最初の予算に当たる。強みの農林水産分野と観光資源を中心に、県外からの「外貨獲得」へ積極的に取り組む姿勢を前面に押し出した。
 基本計画の最重要課題は人口減少だ。今回の予算では、県外在住大学生の就職活動費の一部助成など直接的な方法のほか、情報通信技術(ICT)などの先端技術で、労働力不足に対応する方針を示した。
 ただ、三村申吾知事が「経済をよくして、帰ってきたい青森にしたい」と話したように、観光消費のさらなる拡大や農林水産業に関わる県民の所得向上が重要だ。
 財政運営は健全化が進んでいる。財源不足を補う基金取り崩し額は3年連続のゼロ。県債依存度は9.4%で、26年ぶりに10%を下回る見込みとなった。
 一方で自主財源の比率は、歳入の39%と低調なままだ。県税の減収見込みは6年ぶり。法人関係税が減ったのは12年度以来で、金融や小売業など企業収益の悪化が原因となった。県税の1割以上を占める核燃料物質等取扱税は今後5年間、横ばいが見込まれる。
 県債残高は減りつつあるが、歳入の1.6倍と厳しい状況に変わりはない。政策、財政ともに県内経済の引き上げが重要度を増している。(青森総局・丹野大)

<2019年度主要事業(単位・百万円)>
海外からの誘客の強化・推進に関する取り組み        352
「北海道・北東北の縄文遺跡群」世界文化遺産登録推進関連経費121
青森県産品戦略的販売促進事業                59
アジアなどへの青森県産品の輸出促進に関する取り組み     56
おうとう「ジュノハート」ブランド化戦略推進事業       22
攻めのUIJターン就職推進事業               20
AI・IoT等に対応した生産性向上支援事業         19
食と自然による滞在型観光モデル構築事業            8
労働力不足に対応した先端農業技術導入推進事業         4
自然公園の保護と利活用推進事業                4


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2019年02月20日水曜日


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