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会計業務ロボが支援 人手不足対策で定型作業自動化 山形・あさひ会計が独自開発

モリテックが作業する画面をのぞく佐々木さん。自動でIDを入力しログインする=仙台市青葉区のあさひ会計仙台青葉事務所

 会計事務所運営のあさひ会計(山形市)が、定型業務を自動化するロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)の導入促進に力を入れている。パソコン内で定型作業を担うロボットを独自開発し、今年から他の会計事務所や企業への納入に乗り出した。RPAは人手不足や働き方改革の対応策として注目されており、同社は「業務効率化の有力なツールとして普及を進めたい」と話す。
 あさひ会計がこれまで開発し、自社パソコンで稼働するロボットは12種類。うち「モリテック」は、所属する会計士や税理士らが税務署のウェブサイトで契約先の納税関連の通知を確認する作業を代替する。
 識別番号を入力してサイトに入り、未読の通知を電子データ化して会計士らに送る作業を自動化。手動による1社当たりの作業時間は約5分だが、2000以上の契約先が年に各3回程度行うため業務削減効果は大きい。
 他にも表の体裁の整形や不要なコピー元データ削除などの作業を各ロボットが担っている。開発担当の佐々木伸明さん(37)は「ロボットは24時間365日働いてくれる従業員」と説明する。
 会計処理は定型業務が多いが、情報技術(IT)の専門的な人材を確保することが難しく、自前でRPAを導入する例は少ない。
 あさひ会計は2018年、ITコンサル企業出身の佐々木さんを中心に「あさひアカウンティングロボット研究所」を設立。19年1月にグループ会社化し、ロボットの開発や納入を一手に手掛ける。
 自社開発のロボットは月額利用料を設定して他社にも売り込み、既に三部会計(郡山市)など2法人への納入が決まった。全国から問い合わせも相次いでいるという。1月には仙台市で中小企業経営者向けのRPA導入促進セミナーを開いた。
 企業の減少やITの進展により、会計事務所は業務と組織の効率化が急務となっている。あさひ会計は18年10月、同業の三沢経営センター(仙台市)と経営統合し、経営支援の拡充に努めている。
 ロボット研究所の社長を務める田牧大祐統括代表社員は「経営者は資金繰りや人材面で多様な悩みを抱えている。RPAの導入などで生まれた余力を経営支援の強化に充てたい」と強調する。


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2019年02月20日水曜日


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