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社員への賠償、東電に命令 大熊に19年居住し原発勤務 町民並みの水準認める 地裁いわき支部判決

 東京電力福島第1原発事故の避難を巡り、福島県大熊町に住んでいた東電社員と家族3人が、他の町民並みの慰謝料など計6781万円の損害賠償を東電に求めた訴訟の判決で、福島地裁いわき支部は19日、計6190万円の支払いを命じた。
 判決は、社員が約19年間、町内に住んで第1原発に勤務し、妻と自宅建築を検討していたことを指摘。名島亨卓裁判長は「事故がなければ町内に定住したと推認できる」と認定した。
 判決などによると、社員は事故の約3カ月後に一時東京勤務になり、妻と子ども2人は事故の4日後に県外の社員の実家に移った。東電は転居による「避難終了」とみなし、以降の賠償を拒否。異動の可能性があり、賃貸の社宅に住んでいたことなどを理由に挙げていた。
 原告側代理人によると、東電は原告らが申し立てた和解仲介手続き(ADR)で2度にわたり和解案を拒否。地裁が示した和解案の受諾も拒んだ。代理人は「和解案を拒否されても訴訟の道があることを知らしめる判決」と話した。
 東電は「内容を精査して対応を検討する」との談話を出した。


2019年02月20日水曜日


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