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塩釜市立病院が中間報告提示 経営改革へ移転新築案 年度内に最終まとめ

老朽化や狭さが課題の塩釜市立病院(写真の一部を加工しています)

 入院患者数が激減している塩釜市立病院は、在るべき方向性を探る建設基礎調査事業の中間報告をまとめた。抜本的な経営戦略の見直しとして病院の移転新築が理想と分析し、新病院案を提示。本年度末に最終報告をまとめ市議会に提出後、市民や関係機関・団体に意見を求めていく。
 新病院は、現在の病床数161を140前後に縮小し、全室を個室化。稼働率の低い一般(急性期)病棟81床を40〜50床に減らす一方、地域包括ケア(回復期)病棟42床を計約90床に増やす。病棟は2種類で外来フロアを含め5階建てを想定し「選ばれる病院」を目指す。
 現在ある療養(慢性期)病棟の患者は地域包括ケア病棟への転換を図ったり、在宅医療を充実させ状況に応じて受け入れるなど病院全体で対応する。
 診療機能は高度医療を展開している「消化器センター」(内科、外科)を中心に、総合診療分野を強化。外来は眼科などを除き「ユニバーサル外来」とし、診療室を固定しないフリーアドレス制で効率を高める。電子カルテなどICT(情報通信技術)も活用する。
 医療機器だけで購入費8億円と試算し、建設事業費などの検討を詰めている。荒井敏明事務部長は「実現までに最短で5〜6年かかる。建設候補地は複数示す形になるだろう」と話す。
 中間報告では、入院患者数が2014年度以降、1日平均140人以下に低迷している要因に老朽化や狭さを挙げた。1959年建設の西病棟を筆頭に患者らに不便を強いていると指摘した。
 入院、通院各患者の約6割が塩釜市民で、急性期から回復期、慢性期へと至る入院医療が可能な近隣2市3町唯一の公立病院としての役割は評価。患者アンケートでアクセスの良さや総合病院機能への好評価も把握した。
 同病院は2005年度、不良債務比率(136.5%)が全国ワースト4位。13年度に累積債務を解消した。17年度の医業損益は2億8393万円の赤字で、市一般会計からの追加繰り入れで経常収支は黒字だった。


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2019年02月21日木曜日


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