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震災犠牲職員調査、憤る遺族 岩手・大槌町と手法巡り溝 一部、追悼式ボイコットへ

建物の解体が終わり、献花台と地蔵だけが残された旧役場庁舎跡地

 東日本大震災の津波で職員多数が亡くなった岩手県大槌町で、デリカシーを欠いた町の対応に職員遺族が怒りを募らせている。これから始まる犠牲職員の死亡状況調査の手法に反発する一部遺族は、町が旧役場庁舎跡地で3月11日に行う犠牲職員追悼式をボイコットする構えだ。
 町が表明した犠牲職員の死亡状況調査について、一部遺族は16日に対応を協議。「専門家と職員遺族を交えた第三者委員会の設置」「書面ではなく聞き取りによる調査」を町に求めることで一致した。
 遺族は「身内同士の調査では不十分。きちんと調べることで過去2回実施された町の震災対応の検証も補完でき、今後の防災に結び付く」と訴える。
 とりわけ遺族感情を逆なでしたのが、調査着手とセットで町が突如打ち出した追悼式や職員研修への出席要請だ。
 調査終了まで旧庁舎の解体延期を要望していた遺族も少なくなく「願いを踏みにじって解体を強行した場所での追悼式に呼ぶなんて」と憤りが広がっている。
 職員研修では遺族による講話を要請。町が津波襲来時に災害対策本部を旧庁舎前に設置した経緯を踏まえ「あの対応のせいで肉親が死んだと話せばいいのか。平野公三町長ら当時を知る職員が反省の弁を語る方が意味がある」と批判する。
 擦れ違いばかりが目立つ町と遺族に町職員の一人は「町のやり方は配慮に欠けている。方針を決める前に遺族と丁寧に話し合い、お互いの考えや事情を理解し合うことが重要なのだが…」と眉をひそめた。


2019年02月21日木曜日


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