岩手のニュース

<いわて春夏秋冬>一枚一枚に願い込め/成島和紙(花巻市)

熟練の技で紙をすき上げる青木さん 

 日本最北の手すき和紙の里、花巻市東和町北成島で、紙すき作業が続いている。「成島和紙」唯一の伝承者青木一則さん(56)が、型枠を巧みに操っていた。「水の動きや手に掛かる重さが頼り」と言う。
 紙すきは冬場だけの作業。コウゾの繊維とのりを溶かし込んだ水は手を切るような冷たさだが、気温が下がると紙の厚さを決めるのりの持ちが良くなって上質の紙に仕上がる。
 軽くて水にも強い成島和紙は、張り子などの工芸品を作る職人に珍重されてきた。地元の小中学校では卒業証書にも使われている。
 「特別な一枚になりますように」と青木さん。地域伝来の和紙で子どもたちの門出に花を添えようと、厳冬の作業は3月まで続く。

 イーハトーブ・岩手の各地に人々の営みや文物、自然を訪ねる。


関連ページ: 岩手 社会

2019年02月23日土曜日


先頭に戻る