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<福島第1>「デブリ取り出し、道見えた」廃炉推進カンパニー 小野明最高責任者に聞く

接触調査の成果などについて語る小野氏

 東京電力福島第1原発事故から8年になるのを前に、東電福島第1廃炉推進カンパニーの小野明最高責任者が河北新報社のインタビューに応じた。2号機で実施した溶融核燃料(デブリ)とみられる堆積物の接触調査について「取り出しに向けたアプローチ方法が具体的に見えてきた」と成果を強調した。(聞き手は福島総局・関川洋平)

 −接触調査で判明したことは。
 「小石状の堆積物は装置でつまんだり移動させたりできる一方で、粘土状に見えていた堆積物は硬くて動かせないことが分かった」

 −今後のデブリの少量採取や本格的な取り出しで、性状の違いにどう対応する。
 「(1979年に事故を起こした)米スリーマイルアイランド原発でも初めは動くデブリから取り出した。一つの装置で全てのデブリを取り出すという考えもあるが、状況に応じて装置を入れ替える柔軟な対応が必要になるのではないか」

 −3号機の使用済み核燃料の取り出し開始は、機器の相次ぐトラブル発覚で昨年11月予定が今年3月にずれ込むことになった。
 「(トラブルの原因となった)電圧設定の誤りやケーブルの腐食は、機器の品質管理がきちんとできていれば防げた。内部の管理体制を確認するため、一度立ち止まって時間を取った」

 −取り出し機器を今後設置する1、2号機でも同様のトラブルが起きないか。
 「プラントメーカーやゼネコンに全てお任せするのではなく、東電としてエンジニアの力を高め、機器の設計段階から関わっていく」
 「教訓を生かすべきなのは、使用済み核燃料の取り出しに限らない。現在進めている1、2号機共通排気筒の解体装置の開発でも、納得するまで(運用時の)手順などを確認している」

 −汚染水を多核種除去設備(ALPS)などで浄化した処理水の保管量は約110万トン。タンク設置の「上限」の容量137万トンに達する時期は。
 「今のペースでたまり続けるとすると、2020年後半で130万トンを切るぐらいだろう。ただし気象条件に大きく左右されるので、一概には言えない」


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2019年02月24日日曜日


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