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<仙台市役所建て替え・論点>(5)広場/屋外屋内どちらも利点

連日イベントが絶えない市民広場(手前)と市役所本庁舎

 仙台市は老朽化した市役所本庁舎(青葉区)を建て替える。昨年8月に基本構想を策定し、新庁舎の建設地を現庁舎の敷地内と決定。12月には有識者の基本計画検討委員会を設置し、規模、配置、機能などを検討している。市民が使いやすく、仙台の新たなシンボルとなる本庁舎はどうあるべきか。基本構想や検討委の議論などから主な論点を整理する。(報道部・長谷美龍蔵、田柳暁、横川琴実)

 仙台市青葉区の勾当台公園市民広場。都心に広がる約3000平方メートルの憩いの場は平日、週末を問わず、さまざまな催事が開かれる。年間の利用日数は約270日。定禅寺ストリートジャズフェスティバルなど、杜の都を代表する数々のイベントの舞台になる。
<新たな憩いの場>
 市役所本庁舎は市道を挟んで北側の現在地に建て替えられる。新庁舎の配置により、2300〜2700平方メートルの広場が敷地内に生まれる。にぎわい創出のため、市は市民広場との一体的な活用方針を打ち出す。
 焦点は敷地内の広場を市民広場と同じ屋外空間にするか、建物の一部に取り込んで屋内空間にするかだ。
 屋外の場合、市民広場と合わせてイベントスペースは倍増する。現状は露店がひしめき、来場者で混雑する催事もあり、余裕が生まれる。露店の数が増えれば収益の向上にもつながる。
 屋内にすると、荒天時に市民広場の代わりになり、冬季は寒さを気にせずイベントが開催できる。東日本大震災直後、多くの市民が本庁舎に身を寄せた経験から、災害時には一時避難場所の役割も果たせる。

<「半屋外」選択肢>
 新潟県新発田市は2016年に新庁舎を建設し、1〜3階の一角を「半屋外」の広場にした。冬季は、航空機の格納庫に使われる大型シャッターを閉め、屋内空間として利用。シャッターを上げれば、開放的な屋根付きの広場に変わる。
 仙台市では半屋外の選択肢も含め、広場の検討は緒に就いたばかり。市は新年度、市民広場との一体利用を考えるワークショップを開催し、議論を喚起する。
 建て替えを考える市民イベントを主催してきたNPO法人都市デザインワークス(仙台市)の佐藤芳治事務局長は「仙台は市民協働の精神が根付く街。市役所敷地内の広場ではあるが、市民に運営を委ねるという手法も議論してほしい」と提案する。


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2019年02月25日月曜日


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