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<押川春浪>大河ドラマ「いだてん」で注目の快男児、父が創設した東北学院大で特別展

自筆の手紙など春浪の資料を集めた展示コーナー

 明治の冒険小説家・SF作家押川春浪(おしかわ・しゅんろう)(本名方存(まさあり)、1876〜1914年)の手紙や単行本、雑誌など8点をそろえた特別展示「明治を駆け抜けた快男児 押川春浪」が、仙台市青葉区の東北学院大土樋キャンパスの学院史資料センターで開かれている。

 春浪は東北学院創設者の一人、押川方義(まさよし)の長男。NHK大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)〜」に登場する強烈な存在感のスポーツ団体「天狗倶楽部(てんぐくらぶ)」の中心人物として、タレントの武井壮さんが熱演し、注目が高まっている。
 手紙は春浪から弟の清(きよし)宛てと父方義宛て、文学仲間の永井荷風から春浪宛ての計3通。清宛てでは天狗倶楽部に触れ、メンバーが酒に酔って交番で大立ち回りを演じた出来事を報告する。清は後にプロ野球創設に尽力し、第1回の野球殿堂入りを果たした人物だ。
 方義宛てでは、デビュー作にして代表作でもある「海底軍艦」が優れた冒険小説で軍事小説だと評価する新聞記事の写しを同封し、手応えをつづっている。父が東北学院の院長を辞任し実業や政治に転じる以前の1900年の秋だった。
 春浪が東北学院に在籍したのは2年ほど。野球に熱中するあまり落第した東京の明治学院から編入した。外国人宣教師の飼い犬を殺して教場で煮て食べたり、同級生の長髪に石油を染み込ませて火を付けたりする問題行動を繰り返したといい、父が院長にもかかわらず退学処分を受けた。
 春浪の資料は、清の長男の劇作家押川昌一さん(故人)から東北学院に寄贈された膨大な「押川家文書」の一部。同センターの安部茂徳さんは「これまで積極的にPRしてこなかったが、ドラマで脚光を浴びたので展示機会をつくった。ただの暴れん坊で終わらず、追悼文や評伝で『快男児』と表現された春浪の人間性と生きた時代を知ってほしい」と話す。
 同センターは平日午前9時〜午後5時開館。入場無料。
 春浪に関しては、仙台文学館(青葉区)でも自筆原稿など所蔵資料による特集コーナーを設けている。


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2019年02月26日火曜日


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