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<大覚野峠トンネル化検討>物流の障壁解消へ 東北全体に好影響

大曲鷹巣道路の整備促進を訴える大型看板。冬場に大覚野峠を越える大型車は限られる=仙北市西木町

 秋田県がトンネル整備を検討する大曲鷹巣道路(国道105号)の難所で仙北、北秋田両市の境にある大覚野(だいかくの)峠区間(14.3キロ)は冬の間、物流の障壁になってきた。危険度が高いとの判断で県内陸部を南北に結ぶこの道を避け、多くのトラック運転手が日本海沿岸部まで遠回りして商品などを運んでいる。トンネル整備は東北の物流網全体の効率性を高める可能性がある。
 「冬は運転手に大覚野峠を通らせない。積雪と凍結で危ない」。横手市の運送業「ヨコウン」の横手営業所で配車を担当する豊嶋静人さん(40)が強調する。
 市周辺の工場で生産された大豆製品を1日2便程度、青森、弘前両市などに届けている。雪などの心配のない時季は大曲鷹巣道路を北上して大館市から青森県内に入る直線的なルートを取るが、冬は秋田自動車道で大きく迂回(うかい)する。
 「トラックは上り坂の雪道でスタックすると簡単には抜け出せない。通行料や燃料費の負担は大きいが、納品時間を守るには高速道路を使って回り道をするしかない」と言う。
 大曲鷹巣道路は、大仙市大曲と北秋田市鷹巣を結ぶ地域高規格道路。奥羽山脈の西側を南北に縦断する広域的な幹線道路の一部で、幹線は弘前、大館、横手、山形、米沢、会津若松各市などを結び、関東ともつながる。山脈の東側には国道4号が並行し、天候や混雑状況に応じて選択できる。
 難所を解消する新しいトンネルの整備によって、物流ルートを短縮化できた先行事例もある。国道13号の主寝坂(しゅねざか)峠(山形県金山町、真室川町)はトンネルの断面が小さく、大型車が壁面に接触する事故が頻発した。こうした道路事情を敬遠して大崎市鳴子温泉方面に迂回する運転手が多かったが、2005年に新トンネルが完成すると迂回の必要がなくなった。
 約400社でつくる秋田県トラック協会(秋田市)の伊藤旭常務は「大覚野峠にトンネルができれば、恩恵は秋田県内にとどまらない」と話す。
 秋田県は急カーブや急勾配が連続する大覚野峠区間に、段階的に最長3000メートル級のトンネルを4本整備する検討を進める。現時点で事業費は300億円超とされる。


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2019年02月26日火曜日


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