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<震災8年>熱々たこ焼きにつらい体験切々 関西の僧侶、宮城で本場の味振る舞い傾聴活動

たこ焼きを作りながら被災者の話に耳を傾ける大東住職(右から2人目)と安岡住職

 関西地方の僧侶がたこ焼きを振る舞い、東日本大震災の被災者の声に耳を傾ける傾聴活動が26日、石巻市と宮城県女川町であり、被災者は本場の味で和みながら、つらい体験を打ち明けた。
 両市町を訪れたのは大阪市や奈良県などの融通念仏宗の住職ら5人。被災者宅6軒を訪問した。
 石巻市あゆみ野の今野孝子さん(78)宅には、本覚寺(大阪市)の大東良弘住職(48)ら3人が訪問。持参したたこ焼き器に生地を流し込み、タコや天かす、刻みネギを入れた後、ピンで器用に調理した。
 「さすが、大阪の人は上手だねえ」「大阪というだけで味が倍おいしく感じるでしょ」。軽妙な語り口で和やかな雰囲気になると、住職の一人が「8年たって気持ちはどうですか」と切り出した。
 今野さんは同市門脇の自宅が津波で全壊した。「落ち着いてきたら寂しさや恐怖がよみがえってくる」と心境を吐露し、当時の様子を生々しく語った。
 大東住職らは2013年に石巻地方で傾聴活動を始めた。たこ焼きを振る舞う取り組みは、同宗の青年会が福島県や熊本地震、西日本豪雨などの被災地で実践し、好評と聞いて取り入れた。今後も年1、2回、石巻地方で活動する予定。
 西方寺(大阪府松原市)の安岡良剛住職(46)は「被災者はストレスのはけ口を探していると感じた。話してくれて良かった。笑顔になってもらえるよう活動を続けたい」と話した。


2019年02月27日水曜日


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