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<トップに聞く>東北誘客仕掛けたい 復興の過程も観光資源に/日本旅行・堀坂明弘社長

[ほりさか・あきひろ]慶大卒。1979年国鉄入社。JR西日本取締役兼常務執行役員総務部長、同鉄道本部副本部長兼鉄道本部営業本部長などを務め、16年6月から日本旅行社長。63歳。熊本県出身。

 日本旅行の堀坂明弘社長が仙台市内で河北新報社の取材に答えた。2020年東京五輪など訪日外国人旅行者(インバウンド)が増えるイベントが続くことを契機に、「東北を含めた地方への送客を強化する」と語った。
(聞き手は報道部・保科暁史)

 −今年のゴールデンウイークは10連休になる。
 「前回の改元と違い、今回は祝賀ムード。ツアー企画などで盛り上げたい。海外旅行を中心に受注状況はかなり好調だ。9月開幕のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は長期的に人が動く。来年の東京五輪・パラリンピックに向けた機運も醸成されるだろう」

 −東北はインバウンドの誘致で出遅れている。
 「W杯と五輪に加え、6月には大阪でG20(20カ国・地域)首脳会合があり、25年の大阪万博も決まった。長期にわたって日本への関心が高まる。東北など地方にも足を運んでもらいたい」
 「W杯や五輪でキャンプ地やホストタウンになる地域がある。一過性ではなく、国際交流の強い絆が生まれるよう旅行会社として提案していく。インバウンドは広域的に観光を楽しむので、北海道や東京からの誘客強化も重要だ」
 「旅館も経営は苦しい。かつてのような団体客を流し込むだけのやり方では限界がある。宿泊客を1泊2食付きで囲い込まず、地域全体として楽しんでもらうような工夫も必要だ」

 −インバウンドが拡大する一方で、国内旅行は低迷が続く。
 「少子高齢化の影響で、手を打たなければ旅行者は自然に減っていく。当社の収入も9割は国内旅行などでインバウンド以外だ。テーマ性のある旅を提案する一方、『インスタ映え』する写真一枚でも観光資源になる。さまざまな素材を磨き上げる必要がある」

 −東北の観光活性化にどう貢献するか。
 「東日本大震災からの復興はまだ途上。災害や復興の過程を見せるのも一つの手段だ。語り部と協力した教育旅行など、東北には素材がある。各地の特徴をプロモーションし、誘客を仕掛けていきたい」


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2019年02月27日水曜日


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