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<女川再稼動>論点は「民主主義」「エネ政策」宮城県議会一般質問、投票条例案巡り与野党の相違鮮明

 東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働の是非を問う住民投票条例案を巡り、28日に終わった県議会2月定例会の一般質問では「民主主義」と「エネルギー政策」が主な論点になった。県議8人が住民投票を取り上げ、与野党で立ち位置の違いが鮮明になった。

 「住民投票は間接民主制を補完する最良の選択だ」。脱原発を持論とする旧民進党系会派「みやぎ県民の声」の佐々木功悦議員は、県民が直接考えを示す機会の意味合いを強く訴えた。
 11万人超の署名は「原発再稼働に関し、県民と県議会の間に大きな乖離(かいり)があると多くの県民が判断した結果だ」と指摘。「県政全てを知事や議員に白紙委任していない」と言い切った。
 自民党・県民会議の村上久仁議員は「私たちは県民の声を日夜聞き、知恵を絞っている」と議会制民主主義の意義を強調。投票結果の尊重を県議会と知事に求めた条例案について「活動を制約する条例は、いかがなものか」と疑問視した。
 原発再稼働を国のエネルギー政策と位置付けるか、地域課題と捉えるかでも見解が割れた。自民の議員は「再稼働問題は経済活動を揺るがしかねない。住民投票になじまない」との見解を示した。
 共産党県議団の大内真理議員は、東京電力福島第1原発事故で被害や影響が広範囲に及んだことを挙げ「不安を抱く県民がみんなで大事なことを決めたいと願うのは当然だ」と述べ、地域の声を反映させる必要性を指摘した。
 住民投票が想定する二者択一の形式にも議論が集中した。公明党県議団の庄子賢一議員は実際に聞いた意見が多岐にわたったとして「県民の多様なニーズを反映できないとの知事意見と同感」と述べた。
 自民の藤倉知格議員は賛成、反対以外の選択肢を加えることを提案した。「脱原発の過程には時間軸の視点が必要」とし、新たな選択肢の設定など工夫の余地があるとした。
 論戦の舞台は14日に開かれる総務企画、環境生活農林水産の両常任委員会による連合審査に移る。

◎条例案意見聴取へ参考人3人招致 連合審査会

 東北電力女川原発2号機(女川町、石巻市)の再稼働の是非を問う住民投票条例案を巡り、県議会の総務企画、環境生活農林水産の両常任委員会は28日、条例案を審議する連合審査会を初めて開いた。審議に3月14日終日を充て、専門的な意見を聞くため、参考人を招致することを決めた。
 条例制定を請求した市民団体「県民投票を実現する会」の多々良哲代表が意見陳述する。多々良氏と東北大大学院の河村和徳准教授、成蹊大法科大学院の武田真一郎教授を参考人として招く。3人が意見を述べる時間は1人20分程度、質疑も20分程度とした。
 連合審査会は両常任委の各10人で構成し、委員長に総務企画常任委の菊地恵一委員長(自民党・県民会議)が就いた。
 県議会会議規則に基づき、連合審査会が開かれるのは1976年以来43年ぶり。審査会に所属議員がいない会派の発言も認める。条例案は審査会での審議を経て、議案が付託される総務企画委で採決する。


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2019年03月01日金曜日


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