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<東京マラソン>今井6位MGCへ 元祖山の神諦めず

男子で2時間10分30秒の6位に入った今井。日本男子2位となり、MGC出場権を獲得した

 東京マラソンは3日、東京都庁前から東京駅前のコースで行われ、男子は堀尾謙介(中大)が2時間10分21秒で日本人最高の5位だった。24歳のビルハヌ・レゲセ(エチオピア)が2時間4分48秒で初優勝。日本記録保持者の大迫傑(ナイキ)は29キロ付近で棄権した。
 堀尾と9秒差で6位の今井正人(トヨタ自動車九州、福島・原町高−順大出)、7位の藤川拓也(中国電力)、8位の神野大地(セルソース)までの4人が9月に行われる2020年東京五輪代表選考会「グランドチャンピオンシップ(MGC)」出場を決めた。男子のMGC出場権獲得者は28人となった。
 冷たい雨の中、中盤までハイペースの争いに加わった日本勢は後半に失速し中村匠吾(富士通)は15位、佐藤悠基(日清食品グループ)は16位に終わった。
(スタート時雨、気温5.7度、湿度58.6%)

◎34歳今井、元祖山の神諦めず

 37キロすぎ、自らを奮い立たせるように今井は右手で胸をたたいた。サングラスの奥にある瞳は見えなくても、歯を食いしばる口元が「ここで諦めてたまるか」という気迫を示していた。日本人2位でMGC出場権を獲得し「きついのを我慢することを楽しめた」と一息ついた。
 順大時代は箱根駅伝で「山の神」の異名を取ったランナーももう34歳。大学卒業後の競技人生は、箱根の山よりも険しかった。五輪には縁がなく、代表をつかんだ2015年の世界陸上は体調不良のため断念。社会人になって12年になるが「結果が出ないことの方が多い」と苦笑いするほど、運に恵まれなかった。
 昨年、心身共にリフレッシュするため一時チーム練習から離れた。「落とす時は落とす」。いい意味で精神的に余裕が生まれ、距離を踏まなくても本番で力を出すすべを身に付けた。
 3年前、リオデジャネイロ五輪代表を逃した直後の仙台国際ハーフマラソンで「あと10年は競技を続けたい」と話している。「マラソンで世界と勝負する」と出場を目指す東京五輪は36歳で迎える。
 「今回、インパクトのある走りはできなかったが、半歩でも一歩でも前進できていると思っている」。元祖山の神が目指す頂上はずっと先にある。(剣持雄治)


2019年03月05日火曜日


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