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<震災8年>気仙沼のレストラン、神戸牛メニューで恩返し 復興支援の灘の商店街に感謝

神戸牛を味わう千葉さん夫妻と小野寺さん

 気仙沼市で洋菓子店などを営むパルポーが、東日本大震災で支援を受けた神戸市の商店街に感謝しようと、同社のレストランで神戸牛を使った特別メニューを提供している。社長の小野寺恵喜さん(71)は「神戸の皆さんに恩返しし、気仙沼の人たちにも夢を持ってほしい」と話す。
 パルポーは東日本大震災の津波で、本社を含む市内3カ所の店舗や工場が全半壊した。唯一残った菓子製造工場兼店舗で、食料を求めて訪れた市民にパンや菓子を無料で提供した。小野寺さんは「人々は憔悴(しょうすい)していて互いに涙を流しながら応対した」と振り返る。
 ある日、寒さの残る街で豚まんをもらって食べた。「気持ちまで温かくなった」。配っていたのは神戸市灘区の岡本商店街の人たち。その後、神戸市に気仙沼のアンテナショップを開設し、パルポーの菓子を販売してくれた。
 恩返しの機会を探していた小野寺さん。今月3日、修復した本社社屋のオープン30周年を機に、隣接のレストランで神戸牛を扱うことにした。岡本商店街を通じて精肉店を紹介してもらい、20キロを仕入れた。
 メニューはサーロインステーキセット8800円、神戸牛メインディッシュフルコース9800円。小野寺さんは「阪神淡路大震災から立ち直った神戸を兄貴分として、今後もつながりをつくりたい」と語る。
 気仙沼市の千葉信喜さん(39)は結婚1年となる3日に来店。「神戸の街のように気仙沼も復興できたらいい。神戸に行ってみたい」と話した。妻千恵さん(38)は「記念日においしいものを食べられて幸せです」と語った。
 気仙沼を10回ほど訪れたという岡本商店街の松田朗理事長(58)は「神戸牛は世界的ブランド。気仙沼の人に喜んでもらえたらうれしい。元気の源である肉を食べて、さらに元気になってほしい」と願う。
 特別メニューは昼、夜の部とも7日まで。連絡先はレストランエトワアル0226(23)7270。


2019年03月06日水曜日


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