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山形大医学部の重粒子線がん治療 開始時期5ヵ月延期

 山形大医学部は5日、東芝が製作している装置の製造スケジュールに遅れが出たため、重粒子線がん治療の開始時期を当初予定していた2020年3月から5カ月延期すると発表した。
 重粒子線がん治療は、炭素の原子核である重粒子(炭素イオン)を大型装置で加速して照射する治療法。担当者によると、重粒子線ビームを曲げる超電導電磁石ユニット三つのうち、一つが東芝の性能試験を通らず不採用になったという。
 ユニットを作り直す期間に加え、新たな搬入工事や加速器の調整期間の延長が必要になる。この影響で水平固定室での治療開始が20年3月から8月に、回転ガントリ室での治療も20年9月から21年2月にそれぞれずれ込む見通し。
 同大医学部は既に治療を担当する看護師、放射線技師らの雇用契約を済ませている。今後、人件費をはじめ治療開始の遅れに伴う損害金を算出し、東芝側に補償を求めて交渉する方針。
 嘉山孝正医学部参与は記者会見で「(遅れた期間中に)重粒子線治療が必要な患者には他の施設で適切な治療を受けられるようにしたい。本来は山形で治療できたのに申し訳ない」と述べた。
 施設は17年6月に建屋工事が始まり、昨年10月から順次、装置の搬入や据え付け作業が行われていた。


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2019年03月06日水曜日


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