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<週刊せんだい・蔵出しスペシャル>信教の自由の礎を見た

大籠キリシタン殉教公園内に立つ遠藤周作氏の殉教顕彰碑=2月23日、一関市藤沢町大籠

 昨年4月から取材を担当した夕刊編集部の記者4人が、取材で感じたことやこぼれ話を紹介します。

■仙台圏のキリシタン物語(18年12月)

 粉雪がちらつく広い園内を歩いて、石碑に刻まれた作家のメッセージを何度も反すうした。
 「こういう公園ができて 本当に良かった。 多くの人々の目にふれて 殉教という史実は現代人に 何を感じさせるだろう。 平成七年十月 ポウル フランソワ 遠藤周作」
 昨年12月に「仙台圏のキリシタン物語」を執筆した縁で、2月下旬、東北キリシタン研究会(仙台市)の川上直哉牧師に、一関市藤沢町の大籠キリシタン殉教公園を案内してもらった。
 江戸幕府によるキリスト教禁教期、岩手、宮城県境にあたる大籠地区で300人、登米市の米川地区で120人もの製鉄業にいそしんでいた信徒が捕らえられ、命を落としたと伝わる。
 殉教とは。「死ぬことではない」と、川上牧師は指摘する。「殉教の意味は、『家族や仲間を、製鉄技術を、古里を守りたい』と、多くの思いを背負って死んだ者と、その遺志を後世に継ぐ者がいることなのです」
 激しい迫害に屈せず、今日の信教の自由の礎となった日本キリシタンの歴史。東北の地からも取材を続ける意味をかみしめながら、仙台藩領最大の殉教地を後にした。(橋本智子)


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2019年03月07日木曜日


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