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<震災8年>追悼と教訓石に刻む 石巻の2地区で慰霊碑建立、11日除幕式

雄勝地区の震災慰霊公園に建立される慰霊碑。防潮堤の向こうに海を望む
牡鹿地区に設置された慰霊碑。3月11日午後2時46分にアーチの切れ目から光が差し込む

 東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県石巻市雄勝、牡鹿両地区に慰霊碑が完成し、現地で11日、それぞれ除幕式が開かれる。ともに独創的なデザインのモニュメントを併設し、記憶の伝承と追悼の思いを表した。
 雄勝地区は住民約4000人のうち200人以上が死亡・行方不明となった。慰霊碑には228人の名が刻まれ、多数の犠牲者が出た雄勝病院跡地に市が整備した慰霊公園に建てられた。
 海に向かって手を合わせられるよう、設置場所は高さ9.7メートルの防潮堤を上回る10.7メートルの高台とした。
 碑は高さ3.9メートル。台座は幅2.5メートル、奥行き2.2メートルの六角形。ステンレス製のモニュメントは合掌する手の形をイメージした。周囲には海側に3本、山側に11本の柱を立て「3.11」を表現した。一部に地元の雄勝石を使った。
 地元住民らでつくるまちづくり委員会の永沼秀和会長(67)は「震災直後は慰霊碑を考える余裕はなかった。たくさんの人が碑を訪れ、教訓を伝えるきっかけになればいい」と古里の未来を思い描く。
 119人が死亡・行方不明となった牡鹿地区の慰霊碑は、大原浜に整備した慰霊公園に建立。地元産の稲井石を用い、犠牲者108人の名を刻んだ芳名板と説明板、小さな石碑を配置した。
 芳名板を囲むように高さ4.5メートルのコンクリート製のアーチ型モニュメント「牡鹿祈望(きぼう)の輪」を設置。3月11日午後2時46分にアーチの切れ目から日の光が差し込み、芳名板と小さな石碑を貫くよう設計された。
 デザインした東北工大の大沼正寛教授(建築設計・環境デザイン)は「残された人々と共に故人を思う大切な時を刻む場所になってほしい」と願う。


2019年03月08日金曜日


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