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<南蒲生浄化センター>汚水処理、津波に負けず 仙台市内で企画展、被災から新施設稼働までの奮闘紹介

南蒲生浄化センターの復興状況を段階ごとに写真や映像を紹介する企画展=せんだい3.11メモリアル交流館

 東日本大震災の津波に襲われ、機能が停止した仙台市南蒲生浄化センター(宮城野区)で、汚水処理に当たった職員の奮闘を記録した企画展「それでも、下水は止められない」が、若林区のせんだい3.11メモリアル交流館で開かれている。被災しながらも、市民生活と海を守ろうとした闘いの軌跡をパネルや映像で紹介している。

 センターは、1日に約30万トンの下水が流れ込む全国最大規模の処理施設。市内の下水の約7割を処理する。震災では10メートルの津波が襲い、電源を喪失した。
 被災から新施設稼働まで、各段階の取り組みを写真パネルなどで紹介する。被災直後の場面では、処理しきれない汚水が、各地であふれるのを防ぐため格闘する職員の姿を振り返った。
 当時、センターには職員34人のほか、業者の従業員67人がいた。海への緊急放流ゲートは津波の直撃を受け、稼働するか分からなかったため、職員が何年も使っていない旧ゲートの手動開放を提案。職員らはさび付いて重いハンドルを握り、100回転で1センチしか開かないゲートをようやく5センチまで広げて放流に成功した。
 映像では、職員が「私たちは後々の人に、油断すべきではないと伝える責任がある」と教訓を伝える。
 八巻寿文館長は「下水は人の営みと切っては切れない。人間の努力によって生活が成り立っていると分かってほしい」と語った。
 4月14日まで。無料。午前10時〜午後5時。3月11日を除く月曜と、祝日の翌日は休館。連絡先は交流館022(390)9022。


2019年03月08日金曜日


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