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<福島県大熊町>新交付金1人70万円 新年度、原発事故前の全住民に

 東京電力福島第1原発事故で全町避難する福島県大熊町は新年度、住民の生活再建を後押しする交付金を新設する。事故前の全住民に1人当たり70万円を交付。従来の生活サポート補助金は18年度分で終える。
 町は7日開会した町議会3月定例会に、新交付金77億円を盛り込んだ新年度一般会計当初予算案を提出した。同予算案は総額263億5000万円で過去最大となった。新交付金は一般財源を充て、新年度に申請を受け付ける。
 終了するサポート補助金は16年度、除染廃棄物を一時保管する中間貯蔵施設の建設受け入れに伴う国の交付金を財源に創設した。避難に伴う交通・宿泊費など1人年間10万円を上限に10年間補助する制度を運用してきた。
 住民からは「事業期間が長く、死亡するとその後支給されない」「毎年の申請が高齢者には容易でない」などの不満が寄せられていた。毎年の支給事務委託料が高額なこともあり、町は改善を検討してきた。
 新交付金は、サポート補助金の残り7年分の上限額を前倒しで一括支給する額に相当する。財源の残りは別の事業に充てる。
 町生活支援課は「町の避難指示が今春、一部で解除されるのに合わせて制度を改め、帰還する住民と避難先で生活再建する住民の支えを充実させたい」と説明する。
 同様に中間貯蔵施設を受け入れている同県双葉町は「避難に必要な経費を支援するのが目的。一括ではなく、長期にわたって下支えしていく」とサポート補助金を継続する方針。


2019年03月08日金曜日


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