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<震災8年>福島・原発被災12市町村 児童生徒数、震災前の9.6%にとどまる 学校存続の危機浮き彫り

 東京電力福島第1原発事故で避難区域となった福島県内12市町村(一部地区を含む)について、新年度当初の小中学校の児童生徒数が計808人となる見通しが、各市町村教委への取材で分かった。事故前の2010年度当初(8381人)の9.6%にとどまり、学校存続が危ぶまれる事態が進んでいることが改めて浮き彫りになった。
 児童生徒数見込みは表の通り。18年度当初比では全体で54人減る。浪江、富岡両町と川俣町山木屋地区、葛尾、飯舘両村は18年4月、地元で授業を再開させた。
 最も少ないのは山木屋地区で中学生3人だけとなり、在籍ゼロの見通しの山木屋小は3月いっぱいで休校となる見込み。葛尾村も中学生が18年度より4人減る。浪江町は在籍ゼロとなる二本松市の避難先の中学校を休校とする。
 全町避難が続く双葉、大熊両町のうち、大熊は避難先の会津若松市で授業を継続中。小中学生合わせて17人減の15人で、10年度(1127人)のわずか1.3%に激減する。
 特に中学校は2、3年生の計3人になる。小学校を卒業する7人は市内などの他校に進学予定。児童生徒の確保に向け、町教委は「『読書の町大熊』など町の特色ある教育をこれまで通り発信していく」と説明する。
 一方、児童生徒が最も多いのは12年夏に地元で教育を再開した広野町の229人で、10年度(541人)の42.3%。18年度からは10人の増加で、町教委は「住民の帰還進展などに伴い、減少傾向に歯止めがかかってきた」とみる。楢葉町も18年度比7人増を見込む。
 県教委の佐藤秀美義務教育課長は「少人数学習の教育効果を高める教員向けの研修を行うなど、帰還した親が子どもを安心して通学させられるような環境づくりで市町村を支援する」と強調する。


2019年03月08日金曜日


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