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<仙台短編文学賞>第2回大賞に綾部卓悦さん

 第2回仙台短編文学賞の実行委員会は、大賞が綾部卓悦さん(28)の「ビショップの射線」に決まったと発表した。賞金30万円。授賞式は4月13日、仙台市青葉区の仙台文学館で行われる。
 綾部さんは前橋市出身、東京都在住の会社員。受賞作は東日本大震災の被災者としての立場に違和感を持つ女子高校生が主人公。復興支援のムードを嫌うチェス仲間との対話と対局を通じ、新たな心境に至るまでを抑えた筆致で描いた。
 選考委員の直木賞作家熊谷達也さん(60)=仙台市=は「被災地とされる土地での、異邦人的および境界人的な存在であることの居心地の悪さをテーマに選んだところが新しい。書き手の思いを小説という表現方法で形にしようとした強い意志が、静かながらも切実に伝わる秀作」と評した。
 大賞以外の各賞は、仙台市長賞が高橋叶(かの)さん(42)=仙台市=の「西日の里」、河北新報社賞は斎藤隆さん(64)=山形市=の「梅と糸瓜(へちま)と、福寿草」、プレスアート賞はやまやしげるさん(70)=大阪府=の「風音(kazaoto)−ピアノ五重奏曲第二番 イ長調−」。学生対象の東北学院大学賞に田中エリザバスさん(19)=仙台市=の「長次郎の夢」、同奨励賞に水無月恒(みなづきこう)さん(18)=登米市=の「落日と鬼灯(ほおずき)」。
 文学賞は仙台市の出版社荒(あら)蝦夷(えみし)とプレスアート、河北新報社の3者による実行委の主催。応募総数324編。大賞と河北新報社賞の全文、選評などは15日の河北新報朝刊に掲載される。


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2019年03月09日土曜日


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