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<東北中央道>南東北広域観光に弾み 経路増、物流安定も確保

開通に向けて整備が進められているかみのやま温泉IC=8日、山形県上山市

 東北中央自動車道南陽高畠−山形上山インターチェンジ(IC)間の開通が4月13日に決まった。南東北に高速道路のリングができることで広域観光の利便性が高まるほか、経路の選択肢が増えて物流の安定確保といったメリットも生まれる。沿線自治体や関係団体は経済波及効果、業務の効率化などに期待を寄せる。
 開通区間の沿線は温泉や果樹園、史跡など観光資源が豊かで、東北の周遊観光の魅力が増す。今回の開通に伴う移動時間の短縮は小中学校の修学旅行のような日程が短い旅行や、マイカーを使った日帰りレジャーほど恩恵を受けそうだ。
 南東北エリアとJRの仙台、山形、福島各駅や仙台、山形両空港とのアクセスも向上。訪日外国人旅行者(インバウンド)の誘客促進にも追い風になる。
 東北観光推進機構の紺野純一専務理事推進本部長は「インバウンドだけでなく国内旅行でも新しい旅行商品の開発が見込める。隣県との往来がさらに活発になり、交流人口も拡大するだろう」との見方を示す。
 上山市は、かみのやま温泉ICに隣接する藤吾地区に産業団地を整備する。総面積は6.2ヘクタールで、引き渡しは2021年1月以降の予定。今年1月、立地企業の募集を開始したところ、問い合わせが相次ぎ反応は上々だという。
 市商工課の担当者は「立地の良さを雇用創出に生かし、Uターンをはじめとした定住人口の増加に結びつけたい」と説明する。
 仙台から山形に石油を運ぶタンクローリーの多くは高速道路を通る。置賜地域への輸送時間の短縮、定時運行の実現に貢献しそうだ。東北道、山形道、東北中央道のいずれかが災害や事故で不通になっても、相互に補完するため、迂回(うかい)ルートを使った南東北内の高速移動も可能になる。
 物流業界で深刻化する運転手不足を踏まえ、石油元売り大手の物流担当者は「時間短縮のほか、通行止めや渋滞を回避できれば省力化につながる。開通後、最も効率の良い輸送ルートを検討したい」と話す。


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2019年03月09日土曜日


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