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<震災8年>復興願い追悼の舞 双葉の郷土芸能「じゃんがら」奉納

津波で社殿が流失した神社の境内でじゃんがら念仏踊りを奉納する保存会メンバー

 東京電力福島第1原発事故に伴い全町避難が続く福島県双葉町の沿岸北部で9日、郷土芸能「じゃんがら念仏踊り」が奉納された。東日本大震災の津波で社殿が流失した八幡神社境内で太鼓やかねを打ち鳴らして踊り、地域の復興を願いながら犠牲者を慰霊した。
 同町山田地区の住民でつくる山田芸能保存会の5人が避難先のいわき市や埼玉県から集まった。地区は帰還困難区域で帰還のめどが立たず、3年前から放射線量が比較的低い町北東部の避難指示解除準備区域で踊りを奉納している。
 今年は防潮堤工事などが続く海岸近くから、鳥居と小さなほこらだけが再建された神社に場所を移した。付近では産業団地などの造成も行われている。
 会長の鈴木慶一さん(54)は「復興は少しずつ進んでいると感じるが、まだ戻れる環境ではない。踊ることで町民を元気づけたい」と話した。
 山田地区のじゃんがらは江戸時代末期に始まったとされ、保存会は震災前、新盆の家庭を回っていた。本年度からは避難先のいわき市にある町立学校の小中学生5人に授業などで踊りを伝承している。


2019年03月10日日曜日


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