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<福島第1廃炉作業>使用済み核燃料/トラブル続き目標修正

東京電力福島第1原発。右から1、2、3、4号機=2月18日

 東京電力福島第1原発事故は発生から8年を迎える。溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しに向け、2月には堆積物の性状を確かめる初の接触調査が行われた。一方、使用済み核燃料の取り出しが機器のトラブル発覚でずれ込むなど、廃炉作業の課題も次々と明らかになっている。

 使用済み核燃料の取り出し作業は2018年度、3号機で大きなトラブルに見舞われた。運用開始前の燃料取扱機(FHM)とクレーンに不具合が多数見つかり、廃炉工程表(ロードマップ)に示した「18年度中ごろ」の取り出し開始の目標は修正に追い込まれた。
 3号機の燃料プールには、使用済みと未使用の燃料が計566体ある。トラブルは18年5月の試運転中のクレーンの緊急停止に始まり、8月には原子力規制委員会の使用前検査中にFHMが動作不能となった。
 緊急停止は電圧設定の誤り、動作不能は制御ケーブルの断裂が原因。その後の総点検では、センサー異常や機器の動作不良など14件の不具合が見つかった。
 東電は「海外調達品の品質管理が不足していた」と説明。ケーブルの接続部を雨水にさらされる状態で敷設するなど、工事にも問題があった。昨年11月の予定だった取り出し開始は延期を余儀なくされた。
 東電は不具合の対応を今年1月までに終えた。3月中に未使用7体から取り出す予定だったが、2月28日、FHMに新たな不具合が発生し、取り出し開始は4月へ再延期された。
 このほか、1号機に392体、2号機に615体の使用済みなどの核燃料がある。ともに23年度の取り出し開始が目標だ。
 1号機は水素爆発で原子炉建屋の屋根などが崩落したため、がれきの撤去作業が続く。2号機は原子炉建屋が健在で、FHMなどの設置には建屋上部の解体が必要。東電は空間線量などを確かめるため、ロボットで最上階を調査した。
 4号機にあった1535体は14年12月、取り出しが完了している。


2019年03月10日日曜日


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