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<福島第1廃炉作業>デブリ取り出し/最難関 新技術が不可欠

 東京電力福島第1原発事故は発生から8年を迎える。溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しに向け、2月には堆積物の性状を確かめる初の接触調査が行われた。一方、使用済み核燃料の取り出しが機器のトラブル発覚でずれ込むなど、廃炉作業の課題も次々と明らかになっている。

 デブリ取り出しは、1〜3号機の廃炉作業で最難関の工程。未知の部分が多い性状に迫ったのが、2号機で2月13日に実施された接触調査だ。
 2号機は2018年1月の前回調査で、原子炉格納容器底部にデブリとみられる堆積物が確認された。今回は遠隔操作で動く「指」を備えたつり下げ式の装置で、10カ所の堆積物を挟んで性状を確かめた。
 このうち7カ所の小石状や棒状の堆積物は持ち上げることができ、取り出し可能と判明した。一方で粘土状に見えていた3カ所は動かせず、固着した堆積物を剥がす方法といった検討が必要なことも分かった。
 東電は2号機で19年度下期、さらに広範囲の内部調査と堆積物の少量採取を実施する計画。つり下げ式よりも自由度が高いアーム型の装置で格納容器内を捜索する。東電は「デブリの分布状況が分かるマップを作りたい」と説明する。
 実際の取り出しは21年から段階的に進める方針。最初に着手する初号機は、調査が最も進んでいる2号機が有力視され、19年度に決まる。
 ただ2号機は格納容器底部のほか、上部の圧力容器内に一定量のデブリがとどまっているとみられ、この取り出しには全く別の技術検討が不可欠となる。
 東電は1号機でも19年度上期、格納容器の内部調査と堆積物の少量採取を予定する。17年3月の前回調査で堆積物が水中に見つかっており、長さ約1メートル、直径約30センチの潜水ボート型の装置で内部を撮影したり放射線量を計測したりする。
 3号機は17年7月の格納容器の内部調査でデブリらしき堆積物を確認して以降、大きな動きがない。格納容器底部からの水位が約6.3メートルで1号機(約1.9メートル)や2号機(約30センチ)よりも高く、東電は水を抜く技術の開発を進める。


2019年03月10日日曜日


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