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<ベガルタ>復興応援試合は神戸に逆転負け 蜂須賀選手「次の糧に」

神戸戦での前半、シュートを放つ仙台・蜂須賀選手(右)

 東日本大震災から8年の節目を前にした10日、サッカーJ1の「復興応援試合」が仙台市泉区のユアテックスタジアム仙台で行われ、仙台は神戸に1−3で敗れた。「この一戦に懸けていた」。震災を経験した仙台の蜂須賀孝治選手(28)の気迫は結果につながらなかった。
 満員のスタンドの前で悔しい逆転負け。ふがいない結果に「今までやってきたことの10パーセントも出せなかった。被災地に元気を届けるひたむきさが皆無だった」と唇をかんだ。
 震災当時、蜂須賀選手は仙台大サッカー部に所属。グラウンドで練習試合中に強い揺れに見舞われた。部活動は停止となり、大きな被害が出た宮城県亘理町などで民家の泥出しなどのボランティアに携わった。
 約1カ月後に部活動が再開し、「サッカーをやれる喜びをかみしめた」。同時に再開したリーグ戦で仙台が快進撃を続け、4位と躍進した姿に心が震えた。「サッカーで被災者を元気づけようとする気合を感じた。ベガルタに入りたい」。当時はおぼろげだったプロへの夢が明確になった。
 ひたすら技術を磨き、2012年に仙台大4年で特別指定選手として仙台でプレーし、翌年に正式加入。度重なるけがに負けず、右ウイングバックの主力としてチームを引っ張る。15、16年には選手会長として被災地でのサッカー教室などの支援活動を続けた。「元気にサッカーをする子どもたちの姿に僕らも支えられた」と思いを語る。
 あの時のように、被災者に元気を届けるような結果は出せなかった。それでも、試合後にサポーターから大きなねぎらいの拍手が送られた。
 「ブーイングも覚悟していた。思いを次への糧にしたい」と感謝。仙台での戦いを志した初心に帰り、気迫のプレーで被災地を盛り上げる。


2019年03月11日月曜日


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