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<震災8年>子の命と笑顔守りたい 一人娘亡くした宮城・亘理の高橋さん思い語る

プロジェクトに込められた思いを語る高橋さん(右端)=11日午前11時10分ごろ、宮城県山元町のふじ幼稚園

 東日本大震災で一人娘のひな乃ちゃん=当時(5)=を亡くし、防災啓発活動を続ける宮城県亘理町の団体職員高橋ひろみさん(54)らの願いをインターネット電話スカイプで共有する行事が11日、宮城、香川、広島各県の幼稚園など3会場であった。活動に共感した各地の関係者と高橋さんが「命の大切さを改めて知る機会に」と初めて企画した。
 「私の心の中には小さなひな乃ちゃんがいて『ずっと一緒に生きるから。一緒に小さな命と笑顔を守ろうね』というお約束をしています」
 ひな乃ちゃんが通っていた宮城県山元町のふじ幼稚園から、高松市の交流施設「こども未来館」と広島県福山市の鞆(とも)こども園へ。高橋さんはスカイプを通じ、娘が震災当時、沿岸部にあった園内のバスの中にいて津波に遭ったことや、「笑顔広がれプロジェクト」と名付けた防災啓発活動への思いを伝えた。
 活動は娘の笑顔と重ねた「ビッグスマイル」というヒマワリを育てて種を配る。2011年夏に始めた。種には「場所に応じた防災計画を考えましょう」などとメッセージを記した紙を添える。
 こども未来館での行事を主催した地元NPO法人「東北ボランティア有志の会香川」理事長の藤井節子さん(61)は昨年3月、高橋さんの活動を知った。「わが子を失った悲しみが繰り返されないようにと取り組む高橋さんの姿に心を打たれた」と言う。
 藤井さんは「香川では南海トラフ地震が予想されている。子どもたちが災害に恐怖心だけを抱かないよう命の尊さを訴える活動を紹介したかった」と話す。
 鞆こども園は活動を通して高橋さんと交流を続けている。
 11日の行事の最後には3会場の園児、保護者、職員ら計約500人が、活動の中で生まれた歌「ひまわりおやくそく」を一緒に歌った。
 歌い終えた高橋さんは「子どもたちの命を災害から守るという私とひな乃ちゃんの約束を大勢に伝えられて良かった。一緒に歌ってくれた皆さんに感謝したい」と語った。


2019年03月12日火曜日


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